もうどうしようもなく嫌で仕方がなくなった時、
何もかもを放り投げて消えたくなった時
そんな時は、「誰かに電話しよう」って考えてみる。
そうすれば思い浮かんでくる幾つかの顔。
そのイメージだけで、「なんだ、俺まだ大丈夫じゃん」って思う。
或いは
馬鹿やってた昔のことを思い出してみる。
腹を抱えて笑ったこと
泣くほど優しかった言葉
懐かしい音楽と風景。
何でもないけど、確かに「何か」だった日のこと。
それらを辿る度に、「まだ手放さなくてもいいかな」って思う。
溺れそうなときに掬い上げてくれる存在が、一人でも残っているなら
指先でなぞっていたい記憶が、一つでもまだあるなら
それは十分生きていくに足りる世界。
迷いながら歩いてく
悲しみながら生きていく