12.8年末ソウルフラワー祭・名古屋編 | Maximum!!

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生きてることを喜ぶことを罪ではないと信じる者たちはロックンロールで悩みを抱えたまま踊る。

セットリスト。中盤以降の曲順はあやしいw

1.キセキの渚
2.月光ファンファーレ
3.陽炎のくに、鉛のうた
4.そら
5.ダンスは機会均等
6.イデオロギー・クッキング(メスカリンドライブ!!)
7.松葉杖の男 (名古屋で新開地の曲を聴く不思議w)
8.死ぬまで生きろ
9.向かい風
10.不屈の民
11.平和に生きる権利
12モノノケと遊ぶ庭~うたは自由をめざす
13.郡上節~春駒
14.パレスチナ
15.ひぐらし
16.海へゆく
17.潮の路
18.満月の夕
19.ブルーマンデーパレード
20.極東戦線異状なし
21.秋田音頭
22.海ゆかば 山ゆかば 踊るかばね
(アンコール)
23.荒れ地にて
24.風の市

年末ソウルフラワー祭名古屋編のセットリストはほぼ全アルバムを網羅したものとなった。
(今回は日曜の晩に10時過ぎまで大阪におるのがだるかったので、土曜の名古屋に行って一泊)

3曲めからハードロック魂花が炸裂してわたくしのテンションも上がるが、こーれーは驚いた6局目はメスカリン美保ちゃんVer!
さらにこれも予想外「向かい風」で美保ちゃんがヨーコさんのパートを。
これまたダイナミズムあふれる魂花流ストーンズまぶしたハードロックで、最近のレコードにはない芸風なのでワシはうれしい。

だが本日のハイライトは怒りに満ちた不屈の民からの3連発だった。

「日本を取り戻す」?
何を寝言言うとるか。

「日本」いやどの地にあっても「国家」がこれまでどれだけの者たちから奪いどれだけの者を抑え縛り殺してきたか。
それでも我々は大きな犠牲を払って少しずつ前に進んできたんだ。
基本的人権を奪い、「義務」の履行と引換えに生かしといてやろうとする、それがお前らの言う「取り戻す」だろうが。

歴史の壺の中で眠る殺された者たちを呼び戻して鬼の村で踊りまくらせるのだ。
(「モノノケと遊ぶ庭」)
爆音で踊り倒し、死者が「取り戻す」生と我らの現在進行形の生を見せつけること。それ自体が意思表示。
そこに地を這うヘビーなビートに変換された「うたは自由をめざす」までついてくるんだよ?!

そういえば今年の中川敬のソロアルバムに再録された「もぐらと祭」にこんな詞がある。

緩やかに流れ行く 時間は嘘だらけ
ねえ 目印を 見過ごすのは参るね
天動説 唱えてる 仮装の人だかり
君をさらって地下へ行こう
震える祭の火 遠ざかり まどろむままに
草薮の中 眠る君は 寝汗で覚める


甘美な睡魔と覚醒の間で揺れ動くメロとアレンジのこの曲で描かれるのは、基本的にはひねもす眠りこけていたいもぐらでさえも否応なしに感じてしまう、「天動説」を唱えるやつらの祭への不安感である。
もう目印は過ぎてしまったのだ。
ここまであからさまな「ワシらこれからムチャやります」宣言をされて、舐めきられて、黙っているわけにはいかんやろ?

そして「海ゆかば 山ゆかば 踊るかばね」のエンディング、全員で叫ぶ「原発いらない!」「再稼働反対!」。この曲に乗せて叫ばれるために生まれたようなフレーズのはまり具合。
続いて「核よりおっぱい!」「おっぱいおっぱい!」
いやコレも生きてる証じゃないかっ!
おっぱい=巨乳でもないぞっ!特にワシはっ!

アンコールで、中川敬はこう言って「荒れ地にて」を歌い出した。

「とんでもない政権が来るで。オレらが新しい時代を作っていかんとな」

この完璧なライブの唯一の失敗は、「オレは風邪、コーキは顔面神経痛、奥野は肋骨骨折。でもこういうときオレらええライブすんねん」と言う中川氏が、さらに自説を強化すべく挙げた例がわたくしを除きノーリアクションだったこと。

指の故障をおして05年に今岡が上げた146打点

中川はん!ここ、名古屋や!