「血を吸った土」 | 政治と憲法つれづれ草 by リリー

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名護市辺野古の新基地建設に関する話です。

戦没者の遺骨が含まれる土砂を米軍基地建設のために使用することについて、鳩山由紀夫さんがこんなツイートをしています。

私は一度だけ米軍に沖縄戦で殺された方々の遺骨収集を手伝ったことがある。まだ多くの遺骨が特に南部に眠っているのである。なんとその遺骨が眠る土を辺野古を埋め立てて米軍基地を作るために使うというのだ。米軍に殺された方が日本政府によって米軍基地の下に眠る。こんなことが許されて良いのか。
(2020年10月20日)

かつて、沖縄戦で多くの県民が犠牲になった場所を「血を吸った大地」と表現した人がいました。1971年12月、瀬長亀次郎氏(人民党)は国会で、佐藤栄作首相に南部で犠牲になった人々の白骨写真をかざしながら「沖縄の大地、われわれの同胞の血を吸ったこの大地は、そうして遺骨は土と化しておる」と指摘したのです。
(2020/10/22『琉球新報』社説)

工事で重機を使って土砂を採取する時に、戦没者の遺骨が混ざる可能性があります。遺骨は石灰岩や土の色と同化していて見た目ではほとんど分かりません。

そもそも辺野古の新基地建設計画にはたいへん無理がありました。マヨネーズ状の軟弱地盤については工事が始まってから出てきた問題です。最初に十分に調べることができなかったのか。

遺骨の混ざった土を使ってまで埋め立て工事を継続しようとする前に、当初の見通しの甘さを反省し、引き返すことを考えるべきではないでしょうか。