中計前倒達成で更なる株主還元を期待、明星工業(1976)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【1976】明星工業(東証一部) ---

現在値 681円/100株 PER10.3 PBR0.86 3月配当株主優待 9月配当

熱絶縁工事に強い建設工事会社。海外LNG出荷基地工事に実績。
配当金は年2回・合計18円のため、配当利回りは約2.64%となります。

明星工業は株主優待制度を実施しており、3月末に単元株以上を保有す

る株主に対して、1,000円分のJCBギフトカードを進呈しておりますので、
配当優待利回りは約4.11%となります。また長期優遇制度を導入しており、

500株/1,000株保有の場合は進呈される額がアップします。

業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 438億円、経常利益 38.8億円 EPS 41.2円 
■2015年3月期 売上高 468億円、経常利益 62.3億円 EPS 77.7円 
■2016年3月期 売上高 454億円、経常利益 57.9億円 EPS 73.8円 
■2017年3月期 売上高 517億円、経常利益 57.0億円 EPS 75.4円 

■2017年3月期 売上高 500億円、経常利益 51.0億円 EPS 65.6円 ce
□2016年9月中 売上高 230億円、経常利益 22.5億円 EPS 28.9円 ce 

2017年3月期の売上高は前期比13.9%増の517億円、経常利益は同1.6%減

の57.0億円となり、期初予想を大きく上回りました。主力事業の断熱工事

が特に海外において上伸したことで、前期の受注残高減の影響で低迷し

たボイラー事業の落ち分をほぼカバーして、全社合計では前期並の利益

水準を確保しました。利益率が悪化していますが、従業員給与は下落して

いるため、下請の二次発注の労務費等が増加していると推察されます。

なお今2018年3月期の売上高は3.3%減の500億円、経常利益は10.6%減の

51億円と続落を見込んでいます。断熱工事事業は豪州・マレーシア案件

の進行基準売上が寄与が見込まれるほか、ボイラ事業も復調気配が見ら

れるものの、当初見込んでいた本年3月末時点の受注高残高が218→204

億円に低下しているため、保守的に減収減益を予想しています。


今期は3年中計の最終年度であり、当初売上高500億円・経常利益48億円

を見込んでいましたが、既に前倒しで達成しており、既述のとおり、今期の

予算についてはコンサバながらも超過達成を前提に組んできているため、

ほぼ確実に走破圏かと思われます。また、2019年3月期に期ズレしそうな

海外案件や、来年には浜松工場の生産能力倍増も控えているため、次の

中計に関してもそこそこの成長シナリオが提示されるものと考えています。


当社は建設業ながら良好な財務体質であることが特徴で、去年は浜松工

場の生産能力増強投資に約10億円を突っ込んだものの、借金をネットして

120億円近い現金がダブついています。そのため、2014年から増配基調

【6→8(記)→8→10→14円】となっており、今期は新たに配当性向30%基準

ないし最低配当12円を設定しており、早速今期は4円もの増配となる18円
を予想しています。これに加えて前の期は、配当額総額に近い7億円もの

自社株買いをした実績があるので、今期も落着ベースでの再増配と自社

株買いにより、総還元性向35~40%程度の株主還元が期待されます。

 

*参考記事① 2016-07-10  460円 ---

株主優待の長期優遇を導入、明星工業(1976)。


 

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