通期減額修正も、会社予想はなお楽観的・ミニストップ(9946)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【9946】ミニストップ(東証1部) --

現在値 1,799円/100株  PER264.5 PBR0.90 2月配当優待 8月配当優待

イオン系コンビニで業界4位。関東、東海地盤。ファストフードに強み。
配当金は年2回合計で45円で、配当利回りは約2.50%です。

またミニストップは株主優待制度を導入しており、単元株以上の株主に対し、
半期に1度ソフトクリーム券を5枚配布していますので、1枚220円で換算した
場合の配当優待利回りは約3.72%となります。

業績を確認していきます。     
■2014年2月期 売上高 1,460億円、経常利益 58億円 EPS 30.1円  
■2015年2月期 売上高 1,621億円、経常利益 41億円 EPS 30.3円
■2016年2月期 売上高 2,135億円、経常利益 36億円 EPS 33.4円
■2017年2月期 売上高 1,990億円、経常利益 25億円 EPS  6.9円 ce修正
□2016年8月中 売上高 1,004億円、経常利益 20億円 EPS 24.0円(10/5)

2016年8月中間期の売上高は前年同期比3.8%増の1,004億円、経常利益は
同38.4
%減の20億円となり、期初予想を大きく割り込みました。既存店売上は
前期比100%水準を確保したものの、計画上は101.5%だったため、その分が
減収となったほか、約2,300店を数える韓国で(円高)ウォン安が進んだため、
利益面も大幅に圧迫されることとなりました。


なお今2017年2月期の予想も減額修正しており、売上高は2,100→1,990億円
(
前期比6.8%減)、経常利益は37→25億円(同31%減)と、一転して大幅な減収
減益となる見通しを出しています。いやらしいのは上期の未達分しか通期の
数字を減額しておらず、下期は期初の数字をそのまま置いているので、改善
が見られない場合は、通期の数字は再減額される可能性があります。
(※10月末までの累計速報値は既存店99.8%ですので、下期で落ちています)


国内外の店舗数については期初時点で5,061→5,347店と286店増やす計画
ですが、上期時点で109店増の5,170店となっているため、出店ペース自体も
やや計画より遅いペースで進捗しています。下期は都市部(東京周辺)への
集中出店を掲げていますが、これはサンクスのファミマ統合による店舗閉店
や居抜での入居を意図した上での戦略かもしれません。

また、当社の"嫁ぎ先"として最有力と噂されるローソンが、この上半期だけ
でも、イオンリテールとイオンフィナンシャルが展開するWAON決済の導入や
イオンと親密な三菱商事による同社株の買い増しによる子会社化が発表
されているため、にわかに匂いたってきた感じもあります。ローソンは今に
なって銀行の設立を開示してきましたが、周回遅れの感じも否めないため、
コンビニはローソン、金融(WAON含む)はイオンを軸に整理するといい感じ
になるはずなのですが、果たしてどうなっていくのかは・・・謎です。

*参考記事① 2015-11-21 2,294円 --
優待で和栗モンブランソフトも引換可、ミニストップ(9946)のレビュー。

*参考記事② 2015-05-08 1,765円 ---
ファミマ・サークルK統合で注目余地、ミニストップ(9946)の短評。

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