
【3175】エー・ピーカンパニー(東証マザーズ) ---
現在値 812円 PER11.2 PBR2.3 3月無配 株主優待あり
都内中心に居酒屋『塚田農場』等を展開。自社農場で地鶏を育成。
配当金の支払い実績はありません。
エーピーカンパニー株主優待を実施しており、3月末の単元以上保有
の株主に対して3,000円分の株主優待食事券を贈呈しておりますので、
優待利回りは3.69%となります。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 113億円、経常利益 7.8億円、EPS 63.5円
■2014年3月期 売上高 157億円、経常利益 12.4億円、EPS 91.9円
■2015年3月期 売上高 192億円、経常利益 14.9億円、EPS 122.0円
■2016年3月期 売上高 218億円、経常利益 8.2億円、EPS 71.4円
■2017年3月期 売上高 242億円、経常利益 8.8億円、EPS 76.3円 ce
□2016年9月中 売上高 110億円、経常利益 2.9億円、EPS 24.9円 ce
2015年3月期の売上高は前期比13.5%増の218億円、経常利益は同44%
減の8.2億円となり、大幅未達となりました。急速な店舗増にともなう人員
及び教育不足により営業力が低下し、既存店売上が93%台に沈んだほか、
経営が新規事業へ注力しすぎたことで本業の店舗運営がおざなりとなり
中計目標値の経常利益19.3億円の達成度も半分以下となりました。
今2016年3月期については売上高が10%増の242億円、経常利益は6.6%
増の8.8億円と反発を見込んでいます。前期出店した40店舗のフル寄与
で売上高は2桁成長が続くものの、既存店売上を95%で想定しているた
め出店抑制によるコストダウンがあっても、利益は横ばい止まりです。
気掛りなのは足元の既存店売上に依然底入れ兆候が見えないことで
6月こそ計画水準の94.5%を何とか確保したものの、3ヶ月連続で想定の
95%を割り込んでいます。これ以外で海外のシンガポールとアメリカに
ついては店舗譲受等により売上を伸ばしていますが、利益貢献には
要時間と思われるため、今期も雌伏期となる可能性が強そうです。
また標題にも記しましたが、自社ホームページなどではほとんど公表
していないものの、焼鳥60円~の新業態「やきとりスタンド」を複数店
オープンしています。当社がこういった廉価(というか超廉価)業態を展
開するのは記憶になく、鶏の製販一体モデルを展開する当社が価格
競争力で勝負するのは間違っていないのものの、一歩間違うと当社
のブランド力(対生産者・対顧客・対スタッフ採用面)が大きく毀損する
ので、かなり危険な賭けに出たような印象を受けます。
またこれは塚田農場のような高単価業態が転換期を迎えていることの
証左でもあり、現在の大都市中心の店舗展開で単価的に行き詰まると
今後の地方展開はほぼ不可能となるため、まさに正念場と言えます。
*参考記事① 2015-07-01 1,997円 --
高成長続くも、中計は未達。エー・ピー・カンパニー(3175)の短評。
*参考記事② 2014-10-12 1,669円 --
塚田農場はそば屋も展開、エー・ピー・カンパニー(3175)のレビュー。
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