
【7522】 ワタミ (東証1部)---
現在値 1,017円/100株 PER191.0 PBR2.18 3月優待配当 9月優待
居酒屋『和民』等を国内外で展開。高齢者向け宅食サービスも運営。
配当金は3月一括の5円配当のため、配当利回りは0.49%となります。
ワタミは100株保有で半年毎に3,0000円の株主優待券を進呈しております
ので、合算して配当優待利回りを算出すると約6.39%となります。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 1,577億円 経常利益 80億円 EPS 88.2円
■2014年3月期 売上高 1,631億円 経常利益 21億円 EPS▲123.8円
■2015年3月期 売上高 1,553億円 経常利益▲34億円 EPS▲344.3円
■2016年3月期 売上高 1,282億円 経常利益▲11億円 EPS 209.1円
■2017年3月期 売上高 1,000億円 経常利益 2.0億円 EPS 5.3円 ce
□2016年9月中 売上高 480億円 経常利益 ▲11億円 EPS▲35.8円 ce
2016年3月期の売上高は前期比17.4%減の1,282億円、経常損失は損失幅
が縮小して▲11億円となりました。中間時点で業績修正していましたが、
利益についてはそれを下回る水準で着地となりました。
主力の外食事業では72店の撤退(出店11店)を実施し、期末店舗数は
494店まで減少しました。不採算店を中心に閉鎖したにもかかわらず、
既存店売上高はなお93%の水準に留まっているため、当期で膿を出し
切ったかというと微妙なところです。
利益頭の宅食事業についても全国で540ヵ所の拠点を展開し、シェアNo.1
こそ堅持したものの、競争激化によりセグメント売上高は前期の95%水準
に沈んでいます。足元3月最終週の日当たり食数も225千食と前年同期を
下回って推移しており、外食事業における当社のレピュテーションなどが
宅食事業にもネガティブに作用した可能性が高いと思われます。
また介護事業に関しては12月に損保ジャパン日本興亜に210億円で譲渡
しているため、当期で連結除外となりました。そしてこの事業譲渡により
151億円もの譲渡益を計上することが出来たため、メガソーラー事業の
撤退やその他不採算店の撤退の減損をもろもろカバーすることができ、
ついに手元現金が有利子負債を上回って、実質無借金となっています。
注目の2017年3月期に関しては、売上高は22%減の1,000億円、経常利益
は黒転の2億円を予想しています。外食事業が既存店100%で想定してい
ることに加え、宅食事業も1割程度の伸びを想定しているため、会社側
計画には過大感があります。外食新業態「ちゃぶまる」「(ご当地)酒場」
の出足が好調ですが、成長ドライバーとしてはまだまだ未知数です。
当社復活の鍵を握るのは1月に資本業務提携をした米卸最大手・神明
ホールディングであり、同社のコメ調達力や農業分野での協力により、
当社の外食・宅食事業の商品競争力が底上げされるものと思われます。
神明ホールディングスは元気寿司の大株主であるほか、最近ではアスラ
ポートダイニングにも触手を伸ばしているので、ひょっとするとその先
の展開があるのかもしれません・・・。
*参考記事① 2014-05-15 1,339円 ---
最終赤字に転落のワタミ(7522)の株主優待と格安ポンパレチケット。
*参考記事② 2013-12-01 1,429円 ---
かなりしんどいワタミ(7522)から株主優待がきたので寸評。
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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。




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