自社株売却で双日が筆頭株主へ、トライステージ(2178)。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_3638.JPG
【2178】トライステージ(東証マザーズ) ---

現在値 1,755円/100株 PER118.5 PBR2.65 2月優待配当8月優待

テレビ通販企業に媒体選択や販促企画、コールセンター斡旋など。
配当金は2月一括の76円配当で、配当利回りは4.28%となります。

トライステージは株主優待制度を導入しており、単元株以上の株主に
クオカード1,000円分を2月8月の年2回進呈していますので、配当優待
利回りを算出した場合、約5.47%となります。なお5単元保有の場合は
クオカードが5,000円分となり、単元保有と同じ利回りが確保出来ます。

さっそく業績から確認していきます。
■2013年2月期 売上高 338億円、経常利益 5.0億円 、EPS 33.5円  
■2014年2月期 売上高 360億円、経常利益 7.7億円 、EPS 50.4円
■2015年2月期 売上高 321億円、経常利益 9.3億円 、EPS 71.5円
■2016年2月期 売上高 371億円、経常利益 8.8億円、EPS 68.9円
■2017年2月期 売上高 404億円、経常利益 5.2億円、EPS 17.8円 ce 
□2016年8月中 売上高 199億円、経常利益 2.9億円 、EPS 15.7円

2016年2月期通期の売上高は前期比15.4%増の371億円、経常利益
は同4.4%減の8.8億円となり期初計画を上回って着地いたしました。
上期の通販市場の活況によりトップラインから上伸したほか、利益
面では採用増強によるコスト増があったものの、仕入メディア枠の
適正化による原価低減効果があったため、減益幅が縮小しました。

今2017年2月期通期の売上高は9.0%増の404億円、経常利益は40.8%
減の5.2億円と連続減益予想となっています。今期はweb事業および
海外事業の投資拡大フェーズとなっており、前の期に引き続き人員
の増強を行うため、利益率がさらに低下します。

また今期は3年中計の中間年度であり3年後の2018年2月期に売上高
555億円(売上CAGR20%)、営業益24億円(CAGR38%)を目指しています。
前期の営業利益の仕上がりが8.9億円で、今期が5.8億円予想のため、
相当大掛がかりなMAを行わない限り、残り2年でキャッチアップする
のはまず不可能かと思いますが、この3年でMA等の投資に100億円の
枠を用意して、先に人員増強を済ませていることまで考慮していくと
買収案件さえあれば、売上500億円乗せまではあるかもしれません。
(利益がついてくるかどうかは別です)

ただ会社側としても手をこまねいているという訳ではなく、4月19日に双
日との資本業務提携を発表し、先頃プロスペクトから35億円(@2,100円)
で買い取った自社株の大半(30億円分)を、同じ@2,100円で双日に持た
せることが出来ました。これで約30億円の資金を回収できましたので、
MA用の資金もそれなりに用意ができたということになります。

なお当社は中計期間の配当性向を単体純利益に対し100%としており、
本来であれば今期は85~90円の配当が予想されたのですが、双日に
譲渡した分自己株の影響で2割程度希薄され、76円予想となりました。
予想より配当が伸びなかったのは残念ですが、今後は出資をした双日
の手前もあるので、大減配の可能性が減ったのは好材料かと思います。


*参考記事① 2015-11-01 1,928円 --
プロスペクト持株は高値で買取へ、高額クオカ優待のトライステージ(2178)。

*参考記事② 2014-06-18  1,214円 --
業績雌伏圏のトライステージ(2178)から、株主優待のクオカードがきました!

会社四季報 2016年 3集夏号

新品価格
¥2,060から
(2016/6/11 09:19時点)



*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村 株ブログ 株主優待へにほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へにほんブログ村 株ブログ 新興株へ
にほんブログ村