フジを真似てスタートアップVC事業を開始、朝日放送(9405)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【9405】朝日放送 (東証一部) --

現在値 855円/100株 PER17.0 PBR0.45 3月配当優待9月配当優待

西日本最大手民放でテレ朝系列。住宅展示事業大手。ゴルフ場も。

配当は3月末9月末の合計18円のため、配当利回りは2.11%となります。
朝日放送は株主優待制度を実施しており、100株保有で500円分のQUOカード
を半期に一度進呈しておりますので、配当優待利回は3.27%となります。

業績を確認をしていきます。
■2012年3月期 売上高 781億円 経常利益 46億円 EPS 14.1円 
■2013年3月期 売上高 788億円 経常利益 58億円 EPS 67.9円  
■2014年3月期 売上高 814億円 経常利益 60億円 EPS 79.7円
■2015年3月期 売上高 803億円 経常利益 48億円 EPS 54.0円
■2016年3月期 売上高 797億円 経常利益 37億円 EPS 51.4円 ce修正
□2015年9月中間売上高 394億円 経常利益 13億円 EPS 19.2円

2015年9月中間期の売上高は前年同期比▲0.8%減の394億円、経常利益
は同▲28.4%減の13億円となりました。副業のハウジング事業は前年並を
維持したものの、主力の放送事業のスポット収入が低迷し、期初計画を
下回り減収減益となりました。

そのため7月末1Qで早くも2016年3月期通期目標を減額しておりましたが、
その後やや持ち直したため、10月末に再度修正しており、通期の売上高
を前期比▲1.2%減の797億円、経常利益を同▲23.4%減の37億円にそれぞれ
増額しなおしております。

当社は創立70周年を迎える6年後の2022年3月期に売上高1,000億円(前期
実績は803億円)、営業利益80億円(同46億円)を目標とする中計を発表し
ており、併せて開示されている直近3年の計画では今期(売上高821億円・
経常利益46億円)、来期(売上高838億円・経常利益50億円)、再来期(売上
高845億円・経常利益52億円)を定量目標値としておりました。ところがこの
中計発表後わずか数ヶ月で初年度目標値から未達が決定的となっている
ため、この中計は「絵に描いたモチ」として捉えた方がよさそうです。

このように業績の雲行きが怪しくなってくると、無借金で150億円ほどの現金
を抱える優良財務を活かした株主還元が注目されるところですが、今期は
前期並の18円を予定しています(前期は記念配当2円+特別配当4円含む)。
中計にも株主還元について特段の記述がされておりませんでしたので、
配当性向30%-40%の現水準を"適当"と考えている可能性があります。

また標題のとおり、フジテレビの「フジ・スタートアップ・ベンチャーズ」が有力
ベンチャーへの投資などでそこそこ存在感が出てきていることもあり、自他
共に認める関西民放の雄である当社も負けじと「ABCドリームベンチャーズ」
というVC事業を12億円で開始しました。ただABCもフジも昔のように業界で
プレゼンスのある会社というわけではないので、単純な業界後追い施策で
良いのかというと疑問も残ります。在阪だと案件面でキツいかもしれません。

*参考記事 2014-07-23 631円
超優良財務の朝日放送(9405)から株主優待のクオカードがきました!

*参考記事 2013-07-18 785円 
朝日放送から株主優待がキターので短評。

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