
【4819】デジタルガレージ(東証JQスタンダード)投資判断 Outperform継続
現在値 1,644円/100株 PER14.1 PBR2.69 6月配当 株主優待なし
決済事業、広告、ベンチャー投資など多角展開。持分にカカクコム。
配当金は6月の年1回15円で、配当利回りは約0.91%となります。
デジタルガレージは株主優待制度を導入しておりません。
業績から確認していきます。
■2012年6月期 売上高 149億円、経常利益 27.0億円 EPS 48.8円
■2013年6月期 売上高 279億円、経常利益 30.7億円 EPS 60.2円
■2014年6月期 売上高 337億円、経常利益 44.4億円 EPS 60.7円
■2015年6月期 売上高 380億円、経常利益 76.1億円 EPS 108.1円
■2016年6月期 売上高 410億円、税前利益 82.0億円 EPS 116.0円 ce
□2015年12月中 売上高 193億円、税前利益 36.0億円 EPS 61.7円 四e
2015年6月期の売上高は前期比12.8%増の380億円、経常利益は同71.3%
増の76.1億円となり、前期に続いて売上高から2桁の伸びとなりました。
インキュベーション(IT)、マーケティング(MT)、ペイメント(FT)の主要三
事業が計画を下回ったものの堅調し、特にインキュベーション事業で
弁護士ドットコムとクラウドワークスのIPOがあったため、セグメント営業
利益は前期比2.2倍の36億円まで好伸し、全体業績を押し上げました。
今2016年6月期の売上高は7.6%増の410億円、税前利益は▲11.3%減の
82億円を予想しており、来期をメドにIFRSへの移行する予定のため今期
から税前利益での表記となっています。IT、MT、FTの三事業は前期比で
3割という飛躍的な利益成長が継続する見込みとなっているほか、新しい
事業セグメントであるメディアインキュベーション(MI)が開始されます。
また前期で3年間の中計期間が満了となり、結果的には目標のEBITDA
100億円を1割近く上回って着地しました。2018年6月期を最終年度とする
次の中計も開示されており、3年後に150億円の税前利益(直近92億円)
を目論んでいるため、利益CAGRは約17%となります。ROE20%超(同17%)
配当性向20%超(同23%)という定量目標も設定されている点も注目です。
以上、投資判断についてはOutperformを継続します。
向こう3年間の2桁成長と業績信頼度を考慮すると現水準はかなり割安です。
MIという持分法適用のカカクコムを核とした新しいメディア事業セグメント
を立ち上げたため、現在2割強保有する同社株の売却は前期でひと段落
かもしれません。そのため前期の様に持分を少し売って利益が数十億円
オンする・・・といった所謂「魔法の杖」はやや期待薄となりました。
一応今期も既にアイリッジを上場させているほか、投資残高も100億円近く
まで積み上げているので、ある程度はインキュベーションで数字を作れる
かと思いますが市況次第の面はあります。逆の話で言えば、香港市場で
非公開にしたイー・コンテクスト株の買戻しなどはもっと安く出来たと
思われますので、この辺がアンコントロールな部分と言えそうです。
あとは上位市場への指定替えに期待、といったところでしょうか。
*参考記事① 2015-03-19 1,835円 投資判断Outperform継続
20周年記念で配当5倍増、デジタルガレージ(4819)のレビュー。
*参考記事② 2014-09-27 1,713円 投資判断Outperform継続
デジタルガレージ(4819)株主総会に参戦@ウェスティン東京。
*デジタルガレージ創業20周年記念作品、「ファーストペンギンの会社」です。
こちらの書籍は昨年の株主総会でも配られました。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。




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