「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察②

「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察③

「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察④


「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察⑥最終



「まど☆マギ」鹿目家の考察の続きです。

「魔法少女まどか☆マギカ」このアニメは12話完結なんですが、
序盤の3話まではなんだかわからないままですがテンポ良く進むんですね。
設定やデザイン含め、凄く面白いと言いましたが、正直4話あたりから8話ぐらいまで、
なんていうか、、非常に、面倒くさいんです。
ちっとも明るい展開ではありません、むしろ鬱です。

主人公の鹿目まどか、その友人の美樹さやか、不思議な転校生暁美ほむら
初めから魔法少女だった先輩の巴マミ、そこに登場する魔法少女佐倉杏子と
いったあたりが出揃うころから、

建築エコノミスト 森山のブログ

正直、見続けるるのが苦痛になります。

まどかの友達の美樹さやかが魔法少女に変身してからの、
主人公たちの葛藤というか懊悩と泣き言のセリフの連打に、
ふざけるな!と言いたくなりますが、、しかしながら、ここをどうか耐えてください。

9話から一気に来ます。
10話でドえらいことになって来まして、11話・12話で大感動します。

で、もう一回最初から見る。
すると、もう、すべてが、すべてのセリフが、特に暁美ほむらの言葉、態度
初回では何がなんだか、、の雰囲気までもが意味が違ってきます。

と、いうわけでもう一回見てたんですよ。
鹿目家のプランを解く鍵を求めて

すると、びっくりしたんですが、この鹿目家ですが、

結論からいいますと、、
夫婦に子供二人の家族構成なのに、なぜか二世帯住宅です。

第6話で登場するまどかが、魔法少女どおしの揉め事に悩んで、
夜寝付けなくて、キッチンでママの晩酌に付き合うシーンがあるんですが、
愕然としました。

建築エコノミスト 森山のブログ

キッチンが朝と違う。シンクの位置もIHコンロもなにもかもが、、
これが魔法なんでしょうか

建築エコノミスト 森山のブログ

キッチンカウンターのシンクのポジションが明らかに違いますよね。
朝のキッチンは向かって右側の端にIHコンロ、左側がシンクでしたが、
夜のキッチンは向かって左側にIHコンロ、シンクが真ん中に移動しています。

建築エコノミスト 森山のブログ


それだけじゃない、窓も階段のレイアウトも違う。
これはどういうことなのか、、、

キッチンがふたつあると考えざるを得ません。

しかも、寝室脇のミニキッチンというわけでなく、LDKが二つです。
今まで私もいろんな住宅を設計し、また見学し、本なんかも見てきましたが、
いわゆる広い豪邸というのはありますが、
料理研究家でもないのに普通の4人家族で夫婦にひとつづつLDKという住宅は初めて見ました。

また、パパキッチンには二階に行くのは螺旋階段でしたが、
ここでは、鉄筋を編みこんだような綾取り状の直線スチール階段です。

建築エコノミスト 森山のブログ

前回、いろいろと調子よく寸法なんぞを当たっていたパパが立っているキッチン。
それは朝家族が集まるためのキッチン、ていうかあれは家族用キッチン。


建築エコノミスト 森山のブログ

この夜中にウィスキー飲んでいるLDKはママ用というか女性専用のようですね。

建築エコノミスト 森山のブログ

そして、バックのサッシュの枠デザインが、正面ファサードと一致していますから、
この女性陣専用のLDKが道路側にあり、その奥に中庭を挟んで家族LDKがある。
といった平面計画が想起されます。
そのときの平面図はこんな感じになりますね。

建築エコノミスト 森山のブログ


戸建住宅というよりも、何か集合住宅みたいな平面計画ですねえ。
まどかのママはビジネスセンスもあって相当やり手みたいですから、

将来のことを考え過ぎて、子供たちが大きくなったら、
旦那と別れたら(もしかしたらパパでなく同居人とか呼ぶタイプの女性かもしれませんが、、、)
おそらくただの戸建住宅には興味が持てなく、
即座に他人に貸すことの出来るような集合住宅としての設計依頼。、
そこをひとまず4人家族で使っているといったような、
贅沢なのか無駄なのか、といった鹿目家の状況がかいま見えてくるわけです。

で、洗面所はどこにあるのか、、

つづく

「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察②

「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察③

「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察④


「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察⑥最終