細川新厚労相に読んで頂きたい派遣の歴史
昨今問題となっている非正規雇用が歴史的にどう生まれ、なぜ今のような問題を孕むようになり、その中にどのようなごまかしや問題のすり替えがあったかが纏められている。
何かと言えば「非正規はダメだ。正規が幸せ」と盲目的に発言する誰かさん達には、こうした歴史的な流れを、改めて勉強してほしい。(あ、分かった上でやってるんだった^^;)
レポートは⇒http://homepage3.nifty.com/hamachan/forum1001.html
そして我々自身も、規制緩和、事業拡大を重視し、こうしたごまかしを放置してきたことを真摯に反省しなければならない。
非正規について、全体を通じ、読み込んで頂きたいが、「派遣」については、
それにしてもほとんど固まってきた派遣法の腹案を見せられたときは、その中に記載されている極端に制限された対象業務を見て、これはだめだと思った。そのときは私一人労働省に呼ばれたのだが、頭の中が真っ白になった。要は職業紹介の法律と同じコンセプトで、特別の技術なり能力を必要とする業務に限られたものだった。11の業務であったが、我々が行っている派遣に対応するものは5業務くらいで、あとは情報処理産業、ビルメンテナンス、旅行代理店の派遣業務だった。その腹案を開示した時の労働省の姿勢は、これは相談ではなく決定事項の通達という感覚だった。持って帰って検討することは否定的だった。そこでとっさにいくつかの専門的技能が必要な事務業務を挙げたのだが、一つ一つ丁寧に反発され、考え方取り方の問題となってしまい、なかなか受け入れられなかった。だが、私はここで頑張った。秘書とファイリング業務を追加して欲しいと粘った。担当官は、「秘書などただ客にお茶を出し、スケジュールをメモするだけではないか」との意見だったが、私は、欧米での秘書業務は速記とかディクテーションができなければだめで、高度な能力が必要と説得、またファイリングについては、図書館のファイリングシステムを例に出し、縦横斜めから求める本を探し出すためのシステムを構築するのは大変な能力を必要とするし、これは会社におけるファイリングシステムも同じだと説いた。
後日、担当官から秘書とファイリングを対象業務に追加した旨の電話をもらった。法律が制定された後、このファイリングが思わぬ方向に展開した。幅広く捉えられ、このことによって派遣事業の発展に大きく寄与する結果になった。
こうした動きが、当時の対象業務決定までの経緯で行われ、以後は、皆様の知るとおり、「臨時的・一時的」「専門」というごまかしに手を付けないまま、規制緩和だけが、成されてきてしまった。
そして本年、そのごまかしを詰めたパンドラの匣の蓋を、「26業種適正化プラン」が開くことになったのである。
「派遣」はなぜ生まれ、どこが問題だったのか…。
このレポートと小冊子を読み解くと、その核心が見えてくるのではないでしょうか。
少なくとも「登録型」や「製造業」を禁止すれば、解決するなんて考えにはならないと思いますが…。
ではまた