劇場版2「ライダー3号、その名は…?」(前編)
<第一クールはこちら ><劇場版1はこちら ><第二クールはこちら ><サムライジャー編はこちら ><第二十六話はこちら >
話は嵐の転校初日から始まる。
クラスでの初顔合わせで仕掛けた手品が亮の逆鱗に触れ、大恥をかかされたのである。
嵐「くそ…私のやり方もあれだったが…」
嵐は、早くも亮に敵対心をむき出しにした。
一貴「転校生ー!、貴様が佐渡亮のクソ野郎にかかされた恥の一部始終ー!とくと聞いたー!」
そこに現れたのは一貴。
嵐「…突然なんだ?あんたは一体…」
一貴「俺の名はー!とんねるず石橋貴明を心の師匠とするー!花は桜木男は石橋ー!潮一貴だー!」
一貴の声はあんまりにもでかいので、廊下中に響き渡った。
それはもちろん同じフロアの教室中にも響いている。
亮「あれ、石橋の声だな…相変わらずうるせえなあの野郎」
亮は一貴のことを「石橋」と呼んでいるようだ。
ふたたび廊下。
嵐は耳を抑えながら一貴に問う。
嵐「名前はわかったが…なぜ私に?」
一貴「ゲホっ!ゲホっ!」
一貴はむせていた。
嵐(やっぱり無理に出してたのか…)
一貴「俺は佐渡亮から綾姫を奪うためなら手段は選ばん」
第二十二話の初登場シーンでさくっと触れたが、この男の狙いは綾である。
象外鬼が関与していようとしていまいと、亮とは確実に敵対する本作には珍しい完全な敵役である。
嵐「ってか、あんたが言ってるのは誰のことなんだ?」
一貴「お前のクラスにいた背の高い緑色のモヤシとおさげの美少女のことよ」
嵐「ああ…あの野郎のことか!」
一貴「そーだ!あの野郎が綾姫を独占しているばかりに俺様が野球部でもレギュラーを取れないなどの災難に…」
嵐(それはあんたがKYだからだろーー;)
嵐、正解。
一貴「とにかくだ!あいつに恥をかかされたなら恥をかかし返すに限ーる!」
嵐「それだけは同意だ」
そして、嵐と一貴はあるトラップを仕掛けた。
ここは、亮のバイクが置いてある駐輪場。
亮が踏み込みそうな所にバナナの皮をしかけておく。
一貴「あいつの連れの戸次から聞いたが、あの野郎はこういう古典的なコントを好むらしいからな」
嵐「こんなんに引っかかるバカいるかね…」
そして、カモがネギ持ってやってくるごとく亮が登場。
もちろん、綾も一緒である。
亮「さーてと…」
亮は例のごとく足元に全く注意を払わずぼけーっと歩きながらバイクの方へ向かう。
それを物陰から除く嵐と一貴。
一貴「よっしゃ!ここまで簡単にいくたあ思わなかったぜ!」
が、次の瞬間。
ヒョイ
一貴「あれ?」
亮はうまい具合にバナナをまたぎ、ふんづけなかった。
一貴「なにー!」
嵐「話と違うじゃないか!」
しかし、次の瞬間!
綾「わぁーっ!」
スッテン!
一貴の思惑は外れ、綾が思いっきりこけた。
亮「何やってんだよーー;」
綾「だってぇー、バナナが落ちてるんだもん;;」
亮「そうじゃない、そのこけ方じゃおれからは死角になってパンツが見えないだろ」
綾「そっちかよ!」
ちなみにこの日の綾の下着はピンクと黒のディケイドカラーのボーダー柄であった。
ともかく、お約束の喧嘩をしつつ亮・綾は何事もなかったように帰宅の途へ。
この後、サムライジャーとの遭遇があるがこの時の二人はそれを知らない。
劇場版2「ライダー3号、その名は…?」
いっぽう、一貴は作戦が失敗したことを悔しがっている…かと思いきや
一貴「(パン、パン)ムッシュ、ムラムラ!」
綾の御開帳に思わずムッシュムラムラしてしまった^^;
一貴「いやー、うれしい誤算だったw…あら?」
横にはバナナの皮が乗っかった嵐がいた。
一貴「…嫌な予感…」
すると、嵐からは別な声が聞こえてきた。
象烏賊「さっきから傍観してたがもう我慢の限界だ!このヘビ野郎!」
ボカッ!
我慢の限界を迎えた象烏賊にとってかわられた嵐のパンチが一貴に炸裂する!
一貴も雰囲気が一変する。
象毒蛇「いて!やりやがったなこのイカ野郎!」
バキッ!
象毒蛇も、今のパンチでキレてやり返した。
象烏賊「この野郎…所詮バカの媒体はバカか!」
ドカッ!
象毒蛇「うるせえなあ…低気圧の媒体もそうじゃねえかよ!」
ガスッ!
象烏賊「だいたい何で私とお前の媒体が一緒の拠点なんだ!」
バコッ!
象毒蛇「それはこっちのセリフだボケ!」
ドスッ!
象烏賊「やるかこの野郎!」
象毒蛇「おう!表出ろコラ!」
嵐と一貴はお互い象外鬼に乗っ取られたまま場所を移した。
ここは本郷高校の近くの空き地。
象烏賊「ヘビ野郎…久々にやるか」
象毒蛇「イカ野郎…負けたら土下座しやがれ!」
象烏賊「そのセリフそっくり返してやるぜ…変身」
嵐は象烏賊に姿を変える。
象毒蛇「言ってくれるなこの野郎、変身!」
一貴も象毒蛇に姿を変えた。
象烏賊「行くぞ…」
象毒蛇「来い!」
象外鬼同士、一触即発!
戦いは長時間に及んで続き、あたりはすっかり夜中に。
象烏賊「はあ、はあ…時間かけすぎたな…」
象毒蛇「次で仕留めてやる…」
象烏賊「クラーケンスピア!」
象毒蛇「ガラガラウィップ!」
その時!
象狼「待て待て待て待てー!」
牙の姿で突撃してきた象狼が変身!
象狼「その勝負、俺が預か」
ドカスカッ!
象狼「ぐはっ!」
象狼はサンドイッチ攻撃を喰らった。
象烏賊「あ、象狼!」
象毒蛇「変なタイミングで出てくるなバカ!」
象狼「バカはどっちだ!味方で争ってる場合ではないだろ!」
象烏賊「しかしこのバカが…」
象毒蛇「先にやってきたのはそっちだろ!」
象狼「いい加減にしろ!」
ガスッ!
バキッ!
象狼は二人の急所に正拳突きをかまし、気絶させる。
そして、いずこへと連れて行った。
<中編に続く
>