シンデレラの罠【新訳版】/セバスチャン・ジャプリゾ | mokkoの現実逃避ブログ

mokkoの現実逃避ブログ

現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

シンデレラの罠【新訳版】 (創元推理文庫)/セバスチャン・ジャプリゾ
¥777 Amazon.co.jp
訳  者:平岡敦
発行年月:2012年02月
サ イ ズ:283P 15cm

わたし、ミは、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし
一命をとりとめたが、一緒にいたドは焼死。
火事の真相を知るのはわたしだけだというのに記憶を失ってしまった。
わたしは本当に皆の言うように大金持ちの伯母から
遺産を相続するというミなのか?
死んだ娘がミで、わたしはドなのではないのか?
わたしは探偵で犯人で被害者で証人なのだ。
ミステリ史上燦然と輝く傑作。フランス推理小説大賞受賞作。
--------------------------
mokkoの現実逃避ブログ-bana01←参加してます。

テーマ読み2人目のヒロインは、シンデレラ
やはり題材にされやすいんですかねぇ~

初めての作家さんです。
何が気になったって・・・
「わたしはこの事件の探偵であり、証人であり、被害者であり、
 犯人なのです」っていう帯広告よ。
どういうこと?って思うでしょ~

更に驚いたのが、新訳版を購入したとはいえ
文庫初版が1964年。マジで?
1968年に映画公開されてたらしい。
更に、この映画を基にした?「わたしはだれ?」という
漫画も1969年に出されているらしい。
そんなに古い本だったのねぇ~(゚O゚;

ページを捲って目次の章タイトルを見て
何じゃこりゃ!とも思った。

わたしは殺してしまうでしょう
わたしは殺しました
わたしは殺したかもしれません
わたしは殺すでしょう
わたしは殺したのです
わたしは殺します
わたしは殺してしまいました

そして・・・
昔、あるところに、三人の娘がいた。
ひとりはミ、もうひとりはド、三人目はラという名前だった。
という書き出しで始まる。
(; ̄ー ̄)...ン?御伽噺ですか?ってな具合に・・・(^◇^;)
ミは伯母さんの姪で、ドとラは幼馴染。ラは若くして死亡。
ミとドとラのオバサンだから、ミドラおばさん。(^◇^;)
もちろん、ちゃんとした名前はある。(○ ̄m ̄)

主人公の女性は病院で目を醒ます。
家が火事になり、顔の判別がつかないくらいの火傷をおい
その上、記憶をなくしていた。
一緒にいた女性は亡くなっていたものの、生き残った方が
もう一人を助けようとした痕跡がみられたという。
生き残った主人公が裕福な伯母の遺産相続人であるミだという事は
後見人であるジャンヌが確認している。

医者やジャンヌは主人公の記憶を取り戻そうと
色々と手を尽くすけれど、周りから思われているミが
自分だとは思えない。
何を聞いても記憶が戻ってこない・・・
自分は本当はドではないのか?
やがて主人公は火事の背景を調べようとするのだが
色々が疑惑が浮上してきて・・・


記憶喪失の主人公の話って、脳みそがモヤモヤして
始終落ち着かない気持ちにさせられます。
主人公の苛立ちとか、直で伝わってくるからかなぁ
遺産相続が絡むと金目当ての輩が擦り寄ってくる。
いや・・・そもそも相続人だとわかっているから寄って来る。
更にドの恋人だった男も現れ、金目当ての別の男も出てくる。
彼の話は真実なのか?記憶が戻らないのでわからない。

こういう話の場合は、なんとなく結末が予想できる。
しかし、一筋縄ではいかない。
最後の方で予想外の事が起こってしまう。

生き残ったのはミなのか、ドなのか・・・
結末をすんなり受け入れるなら、こっちだろう。
でも、色々と深読みすると、あっち?
ってな具合に、読み方によってどっちにも転がれるのよ。
しかも厄介なのが翻訳だってこと。
訳をそのまま受け入れるなら、こっちなんだけど
他のレビューを覗いてみたら、タイトルの訳が違ってくる。
となるとあっち?いや・・・でもそうなると・・・( ̄ヘ ̄;)ウーン

目線も自分だったり、第三者だったりと混乱するし・・・
伯母さんは何故にあんなことを?(´ヘ`;) う~ん・・・
うあぁ~気持ち悪いよぉ~(^◇^;)

どこかで聞いたことのある物語という気もするが、
作品自体が古いってことは、コチラの方が
元祖と思ったほうがいいのかもしれない。
だとすると、大昔にこんなとんでもない作品が
既に出ていたってことよねぇ~
未だに再刊されてることにも納得だわぁ~
で・・・やはり結末をどうとらえていいのか
未だに悩んでます。(ノ◇≦。)

せめてDVDでも出ていれば、それを見たかったけど
残念ながら、未だにDVDにはなっていないらしい
(;´д`)トホホ


mokkoの現実逃避ブログ-heroinbana
素材屋さんは→ Heaven's Garden