私たちの退屈な日々/多島 斗志之 | mokkoの現実逃避ブログ

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私たちの退屈な日々 (双葉文庫)/多島 斗志之
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女はこわいと言うけれど、本当のこわさをあなたは知らない。
―ある芸能人のファンになってしまった私。
彼に会いたい一心で、ついに自宅をつきとめたが…「取り憑く」。
夫が会社をクビになる。理由を聞いても納得できない私が
とった行動とは…「ねじこむ」など、平凡な日常を送っていた女性が
遭遇する7つの出来事。
読み始めたら止まらなくなること必至の傑作短編集が、
堂々の登場!あなたの友人に、こんな女性がいたらどうしますか。
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初めましての作家さん。
思わず怖~って言ってしまうような女というか
普通の主婦たちの7つの短編集です。

「取り憑く」
 同僚が夢中になっている俳優に自分も嵌ってしまった中年主婦が
 ストーカー紛いの行動をした末に・・・

「めぐりあい」
 昔の恋人と偶然再会して、トキメイタまではよかったが
 実は落ちぶれていたとわかり・・・

「教え子」
 親族の結婚披露宴に出席したら、甥の花嫁が
 とんでもない不良の教え子だったとわかり・・・

「預け物」
 友人に預けた物を取りに行ったら、亡くなっていて
 親族の元に引き取りに行ったら、既にそこにはなく
 友人から更に他の人の手に渡っていて・・・

「記憶」
 痴呆の症状が出て、徘徊を繰り返すようになった父が
 何故か同じ場所を掘り返そうとするのだが・・・

「旅の会話」
 長い付き合いの3人組が一緒に旅行するのだが
 他人の不幸は蜜の味ということで、互いの不幸を
 披露するのだが・・・

「ねじこむ」
 トラブルの責任をとらされ会社をクビになる事になった
 旦那を助ける為、骨折入院していた病院を抜け出し
 松葉杖のまま理事長宅に乗り込んだ妻は・・・
 

これはとっても読みやすかったです。
内容的に唸るようなものはなかったけど
実際に、こういう女はいそうだなぁ~と思ってみたり・・・
「取り憑く」では、ストーカーはこんな風に作られるという
見本みたいな話ですねぇ~
結末は、どこかで聞いたようなオチだったけれど
男性としては、これ以上の恐怖はないのかも?

それでも最後の「ねじこむ」の結末はスカっとしました。
その理由が男性からしたら怖いんだろうけど(○ ̄m ̄)
読み始めからは予想できない展開と結末と
読みやすさもあって、あっという間に読了です。
サラっと読めるので暇つぶしにはもってこいかも♪
次は対になっている本を読みます。