
発行年月:2008年01月
サ イ ズ:248P 16cm
魑魅魍魎が住まう骨董業界を生き抜く
孤高の美人旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子。
目利きの命である眼を患った彼女を食い物にしようと、
同業者がわけありの品を持ち込む。
それは、不思議と何度も返品されてくる和人形だった―「倣雛心中」。
他、表題作を含め全四篇を収録した古美術ミステリーの
人気シリーズ第二弾。
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旗師・冬狐堂シリーズ第2弾
とは言っても文春文庫での第二弾で、どちらも短編集です。
その前に講談社から長編2冊が出てるので通算4冊目になります。
もっと続いて欲しかったんだけど、著者がお亡くなりになってるので
これが冬狐堂シリーズのラストになります(ノ◇≦。)
もう新しいのが読めないってのがあってね
しばらく眠らせておこうと思ったんだけど
考古学探偵が予想以上に消化不良でね・・・
欲求不満が爆発してしまいました。
口直しの意味も含めて読んじゃいましたよぉ~
「倣雛心中(ならいびなしんじゅう)」
不思議と何度も返品されてくる和人形を預かったのだが
大狸が狐の皮を被ったような奴が相手だから曰く有り気だ。
商売道具である目を病んだ陶子は和人形をどう扱うのか・・・
「苦い狐」
陶子の元に美大生時代の同級生の画集が送られてきた。
それは今は亡き同級生の為に陶子たちが作った画集の
復刻版となっていた。
作品は焼けて残っていないはずなのに、誰が何の為に?
「瑠璃の契り」
博多で偶然手に入れた瑠璃ガラスの切り子碗
その言葉を聞いた途端に硝子の表情が一瞬変わった。
硝子は、その切り子碗を知っていた?
「黒髪のクピド」
元夫の依頼で手に入れた人間そっくりに作られた人形
そして元夫と親しくしているという女が現れ
元夫が行方不明になったと聞かされる陶子
更には目利きの確かさに定評はあるものの
胡散臭い骨董業者が絡んできて・・・
いやぁ~やはり骨董の話は面白い!
骨董業界に巣食う魑魅魍魎はこうじゃなくてはいかん!
常に隙を狙っているか、罠を仕掛けて潰そうとする。
まぁ~悪い奴ばかりではない。
雅蘭堂(がらんどう)店主の越名集治のように
陶子が信頼している同業者もいる。
今回、越名は結構協力しております。
そしてあのビアバーもちょろっと出てきます。
1話目からして、大狸が狐の皮を被ったような同業者が
陶子を騙くらかそうと仕掛けてくるものの
そんな甘い手にまんまと引っかかる狐さんではないのだよ!
もちろん、やってくれちゃいますо(ж>▽<)y ☆
もう陶子ったらカッチョいい!(*´◇`*)
そして2話目からは、珍しく陶子や硝子の
過去に関係の深い話になってましてね
いつもは凛としてカッチョいい二人が
思いもかけず動揺しちゃったりするんですよ。
そんな時の対処法も二人ならではという感じで
この関係が本当に羨ましく思ってみたり。
胸がキュっとなってみたり、ハラハラしてみたり
短編集なのに思いっきり楽しませていただきましたぁ(o^o^o)
あぁ~読み終わってしまった(ノ◇≦。)
こうなると那智先生も読みたくなるし・・・
もう少し我慢しよう(^◇^;)
翠香さんへ
アメブロのせいなのか、RSSの更新は届いているのに
そちらに行けないです。
で、検索してレビューを読もうにも
続きを読むをクリックするとエラーになっちゃいますぅ~
メンテとかじゃないよね??
様子を見ます。