
発行年月:1999年08月
サ イ ズ:261P 15cm
則文は、またあのおばさんに出くわすかもしれないと思うと、
それだけで冷や汗がにじんでしまう。
しかし、おびえているのは、本当はあのおばさんの方だった…。
「言いません」他、平穏な日常が歪みはじめる傑作短篇集。
-----------------------
「私たちの退屈な日々」と対になっていると
最初から知っていたので、タイトルには騙されませんでした(^◇^;)
これも「私たち・・・」と似たような感じで
普通の日常が、普通じゃなくなった少年達の
それぞれの行動が淡々と書かれてます。
それぞれがラストの辺りで、それまでの想像を
ひっくり返すような展開になっているので
まぁ~その度に驚いたんだけどね(^◇^;)
一瞬、乙一氏の「夏と花火と・・・」を連想したけど
同じ幼さ故の残酷さ・・・とは言っても
子供と思春期の少年達とはまた残酷さの意味合いも変わってくる
大人の犯罪に無知は言い訳にならないと思うけど
少年の犯罪は無知だから許される的な、というか
若いから暴走もしかたないという前提で書いてる感じ?
で、周りもそういうものだと思っている。
自分の心を蝕むモノに対しての攻撃は正当だと
胸を張っているかのような罪悪感のなさにも
寒気をおぼえました。
心を蝕む前に、今では気に入らないからという理由で
平気で人を踏みつけにする輩もいるでしょ
ボーダーラインが低くなったというか・・・
こういうのがリアルにありそうだから嫌だなぁ~
後味がよろしくなかったです(ノ_-;)ハア…
表紙絵が、エヴァのシンジ君かと思ったわ(^◇^;)