ゼロ時間へ/アガサ・クリスティー | mokkoの現実逃避ブログ

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ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)/アガサ・クリスティー
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発行年月:2004年05月
サ イ ズ:382P 16cm

残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。
殺されたのは金持ちの老婦人。
金目的の犯行かと思われたが、それは恐るべき殺人計画の
序章にすぎなかった―
人の命を奪う魔の瞬間“ゼロ時間”に向けて、着々と進められてゆく
綿密で用意周到な計画とは?
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 ←参加してます。

テーマ読み第10弾。ラストを飾るのは『0』です。
主人公はバトル警視です。
シリーズ外ってことになるのかなぁ
一応バトル警視はクリスティー作品に5度登場するらしいのですが
本作が最後にして最も活躍するそうです。

通常のミステリなら、まず殺人事件が発生して
犯人は誰だ?動機は何だ?トリックは?
ってな感じになるのが定番。
しかし、本作で殺人事件が発生するのは中盤過ぎてからです。

舞台は河口の避暑地ソルトクリーク。
トップクラスのテニスプレイヤーでスポーツ万能のネヴィルは
美しい現在の妻ケイと毎年恒例となっている
金持ちの老未亡人:トレシリアンの豪邸に行く事になった。
ただ、今年に限っては時期をずらして元妻のオードリーも
一緒に過ごす事になっていた。
薔薇のように華やかに美しい現在の妻と白雪のような元妻。

現在の妻ケイだけに限らず、未亡人や世話人たちは
何か恐ろしい事が起きるのではないかと不安を口にする。
そして事件を予感させるのか関係者達が引き寄せられるように
ソルトクリークに集まってくる。
そして一人目の死者が出る。
作為を感じる事ではあるが、何の証拠もなかった。
そして老未亡人が殺された。
遺産目当ての犯罪か?それとも・・・

前半部で老弁護士が語っている。
わたしはよくできた推理小説を読むのが好きでね。
ただ、どれもこれも出発点が間違っている!
必ず殺人が起きたところからはじまる。
しかし、殺人は結果なのだ。物語はそのはるか以前から
はじまっている・・・


まさに殺人の起こる瞬間のゼロ時間に向かって
物語が進んでいくのですよ。
淡々と進んでいくのにワクワク感が止まらない(^◇^;)
ソルトクリークに集まった登場人物達の事が語られ
その中に犯人がいるんだろうと推理する
まぁ~mokkoの事だから、話の内容に振り回され
犯人が絞れないの(○ ̄m ̄)

そして殺人が起こり、そこから急にテンポが速くなる。
で・・・犯人がわかった瞬間
エエエエェェェェェ ヽ(゚Д゚;)ノ゛ェェェェエエエエ
ゼロ時間の本当の意味を改めて思い知らされ鳥肌が立ちます。
全くもって完全に騙されました。

何が面白いって、バトル警視が、事件現場を見たときに
エルキュール・ポアロを思い出すんですよ。
何故ポアロを思い出したのか・・・
それがヒントになって事件が解決に向かうんだけどね♪
まさかここでポアロの名前が出てくるとわぁ~(^◇^;)
いやぁ~面白かったです。
クリスティーは4作しか読んでないけど
外さないですねぇ~о(ж>▽<)y ☆

そういえば、これって映画化されてるんですよね
是非観てみたいです。

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テーマ読みまとめ

素材屋さんは→ Silverry moon