こんにちは。penです。
その1ではディクテとは何かについて書きました。実践編のきょうは
1.素材選び。
2.どういうやり方をするか。
を見ていきます。あくまでも個人的な見解です。
1.素材
フランス語の音声とその音声のスクリプトがあればなんでもよいです。いきなり本屋に走らずに手持ちのものをチェックしてみましょう。
「虎と小鳥のフランス日記」でもいいですが、これはネイティブがネイティブのスピードでしゃべっているので入門段階では難しいです。会話なので文法もくずれています。こういうのが聞き取れないと人と会話するとき苦労しますので、練習でやるのはいいのですが、これがきっちりディクテできないからといってがっかりする必要は全くないです。
最初のうちはもう少しハードルをさげて、たとえば以下のものを利用/併用するといいでしょう。
・ラジオ講座のテキストと音声(今はストリーミングでいつでも聞けます)
・手持ちの参考書(「フラ語入門」とか)と付属のCDの音声。
フレーズのディクテをやる必要はなく、最初のうちは、センテンスごとでやっても十分難しいです。
・手持ちの単語集とそれについてるCDの音声
単語単位でやってもOK。記憶も定着するはず。
・仏検の問題集を持っているのならその聞き取りの問題とCDの音声
・ネイティブとスカイプでしゃべっているものを録音しているのなら、それ。
この場合、スクリプトはないですが、パターンプラクティスの部分はわかると思うし、自分が話したわけですから、覚えていますよね?
・オーディオブックと本 もし持っていたら。
以下はネット上の音声とスクリプトのあるところの例
・学習サイト
東外大言語モジュール|フランス語
・映画の予告編
映画で学ぶフランス語講座 | フランスネット
・歌と歌詞
歌詞のサイトにたいてい動画や音声が置いてあります。
Paroles Musique - paroles de chansons et lyrics, traductions, clips en parole
・ニュース
デモ版だけでも十分な量。
ゆっくりすぎるのでDLして、速度をあげてきいたほうがいいかもしれません。
News in Slow French | Learning French online
・ネイティブのお子さまむけ 試験などを受ける人はこういうきっちりめの仏語がいいかもしれません。
Les dictées en ligne Bescherelle - Editions Hatier
・本と音声
ちょっと難易度があがりますが、著作権の切れたフランス語の本をネットで読みたいときチェックするとよいサイト|penのフランス語日記 Ameba出張所参照
これは、たとえば、星の王子さまでもいいですね。献辞だけやるとか、第◯章が好きだからやるという感じで。
素材は無限なので好きなものをやればいいでしょう。
ポイントは難しすぎるものをやろうとしないこと。
スクリプトを読んでみて、意味をとるのに苦労するものはやめたほうがいいような気がします。
それから、あれこれ手を広げないで、教材をしぼることが大事だと個人的には思います。
2.やり方のいろいろ - ベストの方法というより、こんなやり方がある、という例をあげておきます。自分で試行錯誤してみることが大事です。
<準備段階>
・未知のテキストを聞いてやる、というのと一度単語も調べ学習済みのテキストをやるという二つの方法がある。
・手書きかタイプか。手書きをしたほうがスペリングの定着はいいと思います。試験とか、学校のリポート、手紙などをフランス語を書くという行為を将来するのなら手書き。友達とメールやチャットばかりならタイプがいいのでは? タイピングのほうが早いから量がこなせるし、手も疲れないし、ペンや消しゴム、紙が不要。
<やっているとき>
・いきなり書き取らず、一度目は聞いて概要をつかむ。
・どこで区切って書き取るか。素材によっても違いますが、ひとかたまり、文章ごとと臨機応変に試してみる。同じ素材でも、リテンション(記憶の保持)を長くしなければならないのなら、難しくなる。
・再生速度について。聞き取れないところを一度速度をあげて聞き、次に通常のスピードで聞くとゆっくり感じられて聞き取れるという説あり。
・何度聞くか。もうこれ以上わからない、というところまで何度も聞く、という方法もありますが、私の場合、たいていいつも時間が押しているので、そんなにしつこくは聞きません。
・推測する。わからないところは、品詞を推測(そこに来そうなのは、名詞なのか、動詞なのかといったこと)して、メモしておくとよいと仏検講座で聞きました。試験の仏文のように構文がしっかりしているものなら有効。ただ、わからないときは、とてもそこまで余裕がないのも事実。意味が通じないままとりあえず聞こえたように書いておくといった感じになります。
<やったあと>
・間違いの分析をする。いつも必ず間違えるところがあるので、自分のクセを把握
・知らなかった単語や表現はノートなどにメモして覚える(努力をする)。
・間違えたところ、聞き取れなかったところに注意(意識を集中)して音読。
<その他>
・DELFなど、鉛筆が使えない試験を受験予定ならふだんからボールペンやフリクションボールでやるといい。
・色分け 一度目を黒、二度目を青、できなかったところを赤で書く方法を「虎と小鳥」の解説で聞きました。実は私はこういうめんどうなことは嫌いで、効果があがるのかどうかもわかりません。しかし、「虎と小鳥」は3種類の動画があるので、それにあわせて3色使っています。
それでは、みなさま、楽しいディクテライフを!