その1ではディクテの概要
その2では具体的なやり方を書きました。
![penのフランス語日記 Ameba出張所-pen dictee](https://stat.ameba.jp/user_images/20120727/07/mlle-pen/96/99/j/o0500037512100781696.jpg?caw=800)
きょうは補足としてフランス語の句読点について簡単に書きます。
といいますのも、ディクテの試験やフランスの子どもが学校でやるようなディクテは句読点が読まれるので、聞いてそれを正しい記号にできないと困るからです。
具体的にいうと・・
ペン、おはよう。
きれいな目だね。
の読み上げは
「ぺん てん おはよう まる つぎのぎょう きれいなめだね まる」
フランス語ですと、
Bonjour, pen.
Tu as de beaux yeux.
Bonjour virgule pen point à la ligne tu as de beaux yeux point
と読み上げられます。
記号はアクサン(綴り字記号)と句読点の2種類に大別されます。下記にこれだけ知っていればとりあえず対応できるだろうというものを表にしました。アクサンはアクサンの名称としては読み上げられませんので、名前を無理に覚える必要はないです。学習がすすむと自然に覚えてしまいます。
仏検2級模試のディクテはpointやvirguleぐらいしか出て来なかった気がしますが、私は仏検のオーソリティではないので、定かではありません。
名称 | 記号 | 読み | 例/備考 |
---|---|---|---|
les signes orthographiques | |||
accent aigu | ´ | アクサンテギュ | é |
accent grave | ` | アクサングラーヴ | à,è,ù |
accent circonflexe | ^ | アクサンシルコンフレックス | â,î,û,ê,ô |
cédille | ¸ | セデューユ | ç (ça ço çu) |
tréma | ¨ | トレマ | ï ,ü,ë |
apostrophe | ' | アポストロフ | a,e,i の省略を意味する |
trait d'union | – | トレ・デュニオン | l'arc-en-ciel |
les signes de ponctuation | |||
point | . | ポワン | |
virgule | , | ヴィルギュル | |
point-virgule | ; | ポワン・ヴィルギュル | 並置された節の前 |
deux points | : | ドゥ・ポワン | 説明や列挙の前 |
point d'interogation | ! | ポワン・ダンテロガスイオン | |
point d'exclamation | ? | ポワン・デクスクラマスイオン | |
points de suspension | ... | ポワン・ドゥ・サスポンスィオン | 文の省略 |
tiret | ‐ | ティレ | 会話の前(話者の交換) |
guillemets | «» | ギュメ | 引用符 |
parenthèses | () | パランテーズ | |
majuscule | マジュスキュル | 大文字 | |
minuscule | ミニュスキュル | 小文字 |
トレデュニオンとティレはよく似ていますが、ティレのほうが長いです。
Trait d’union ( - ) · Tiret ( – ) ← Trait d'union - Wikipédiaからコピペしました。
このページの右側にはここにない句読点の名前も書いてあります。
トレデュニオンは連結符で、たとえば、qu'est-ce que に出てくるやつです。ティレは小説などの会話で、引用符がついてないのがこんな感じで並んでいるときに前についているやつです。
– Un quoi?
– Un champignon !
ティレを使う場合であっても、トレデュニオンを代用して使うことも多いようですが、正式には使い分けたほうがいいらしいです。
たとえば
Le chou-fleur est comestible.
カリフラワーは食べられる。
二語で一語の名詞を作っているものは トレデュニオン
Le chou – fleur de la plante du même nom – est comestible.
カリフラワーは、それは同名の植物の花であるが、食べられる。
この場合は、ティレでかこまれている部分はLe chouの説明。
きょうは記号の読み方の確認なので、使い方の詳しい説明は書きませんでしたが、もしこれのここがわからないというようなことがありましたらまたコメントをお願いします。
では、発音が確認できるように動画を2つ紹介しておきます。
■それぞれの記号の読み方をさくっと教えてくれます。1分19秒
■ 記号の読み方、使い方の説明、最後に実際にディクテでどういうふうに読み上げられるのか例があげられていて、わかりやすいです。約3分
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
コメントでcielさんにスペーシングのことを聞かれましたので、追記いたします。
質問、ありがとうございました。
■ point(.) と virgule(,)は前にスペースはなく後ろだけ。
Il a vu Pierre, Paul, Jacques et les autres. Tous allaient bien.
■ point-virgule(:), point d'interrogation(?), d'exclamation(!), deux points(;)
前と後ろにワンスペースずつあける
Qui sera là pour les accueillir ? Personne ; à moins que tu ne te déplaces !
*2つのパーツからできている句読点は前後にスペースをあける、と覚えるとよい。
■ parenthèses () :前のかっこの前にワンスペース、後ろのかっこの後ろにワンスペース
Il nous a écrit : "J'arriverai demain (ou après-demain) à Paris." Mais il n'est pas venu.
■ guillemets «» :それぞれのかっこの前後にワンスペース
Il nous a écrit : « J'arriverai demain (ou après-demain) à Paris. »
■ apostrophe(') と trait d'union(-)
スペースはなし。トレデュニオンは前後をあけるとティレだと誤解されると思います。
Nous l'avons vu à Saint-Tropez.
■ tiret ( – )
ティレは説明がなかったのですが、会話文で文頭にきているときは「星の王子さま」を見るとインデントしています。そして、うしろにワンスペース。
– Que vous êtes belle !
■ points de suspension ...
前はスペースなし(文に直接つづけて)うしろにワンスペース
Ah ! je me réveille à peine... Je vous demande pardon... Je suis encore toute décoiffée...
■ 句読点が続けてでてくるときは前の句読点がうしろにスペースをあけなければいけないもので、その次の句読点が前にスペースを開けなければいけないものの場合は、ひとつのスペースを両方のスペースとして兼ねているようです(言ってる意味わかりますか?)
Mais, comme il disait : « On ne sait jamais ! »
このあたりはそんなに神経質にならなくてもいいと思います。
以上、Grammaire : Les espaces et la ponctuationを参考にしました。
例文はこのページからのものと、「星の王子さま」からとりました。
★同じ内容をメインブログのほうにまとめ直しました⇒フランス語のアクサンと句読点のまとめ