ギリシャ危機の本質 | 「国家戦略特区」blog

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ポスト・グローバリズムの社会を考察。日本を貧しくする移民=外国人労働者受入れ政策に警鐘を鳴らしています。

『問題の本質が理解出来なければ解決の目処は無い!』

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『微々たるギリシャの債権』

ギリシャ危機が本格化して来ました。日経平均は一時大幅に下げギリシャでは
ATMに長い行列が出来ています。ギリシャ問題を考える上でヒントは、ドイツとギリシャの債権の額です。ドイツに比べるとギリシャの借金など本当に微々たる額です。このカネをケチって世界の金融システムが不安定化しています。

『見栄を張ったドイツ』

この元凶は明らかにドイツです。ドイツはかつて神聖ローマ帝国と名乗るように欧州の田舎としてのコンプレックスが強い国です。ユーロに粉飾だらけのギリシャを加えたのもヨーロッパ文明発祥の地ギリシャをメンバーに入れて自分たちに箔を付ける為でしよう。ドイツもギリシャも互いに見栄を張りました。

『ユーロに入るメリット』

ギリシャは供給能力が低く、通貨安に悩まされインフレ気味の国です。しかも
何度もデフォルトしています。従ってそのギリシャがユーロに入れば喜んでドイツ製品を買うのは明らかです。ドイツはギリシャのマーケットを囲い込み、ギリシャは一方的に貿易赤字が積み上がるのです。今回の危機は構造的な問題です。

『島根県とギリシャ』

これを日本で言えば出雲大社のある島根県と東京の関係に似ています。同じ円を使う事で島根県民は、東京に本社のある企業の生産した様々な工業製品を買えます。利益は東京に吸上げられ企業から税として政府を経由して地方交付金として島根県に還元されます。これでお金が廻って日本経済が成り立つのです。

『反政府・反国家思想がユーロ』

ところがギリシャとドイツの場合は、ドイツからギリシャへの政府を介した補助金の流れが断ち切られています。これではカネと云う血液が廻らないで途中で詰まり経済の脳梗塞や心筋梗塞が起きるのと同じです。ユーロとは前提に反国家、反政府の思想があるが分かります。これがネオリベ思想のポイントです。

『ドイツ帝国と揶揄される理由』

エマニュエル・トッドは現在の
EU、ユーロをドイツ帝国と揶揄していますが、同じ通貨を使う自国民としてギリシャを扱わないドイツは、悪の帝国と呼ばれても仕方ないでしょう。現代社会においては、通貨とは政府とイコールなのです。通貨と主権国家を切り離したユーロは根本に構造的な欠陥があります。

『ネオリベ・グローバリズム帝国』

ユーロや
EUは明らかに新自由主義(ネオリベ)思想に基づいて、制度設計されています。それはインフレに対する憎悪、つまりマネー崇拝です。それに加えて反国家、反ナショナシリズム、そしてグローバリズム礼賛があります。その意味では、反国家思想に彩られた日本国憲法の精神とも近い部分があります。

『敗戦国レジームの一種』

日本とドイツという第二次世界大戦の敗戦国で、反国家思想が広まったのは仕方ないのかもしれません。戦争の原因は過激なナショナリズムでありそれを排除すれば平和が続くという幻想が、憲法9条崇拝やユーロや
EUに繋がっています。しかしこれは間違いです。戦争の原因は行過ぎたグローバリズムです。

『グローバリズムこそ世界大戦の原因』

第二次大戦後の世界は、敗戦国に戦争の罪を被せて今日に至っていますが、現実には過度なグローバリズムによる格差の拡大こそ戦争の原因である事を、当時の指導者は実感していました。ブレトンウッズ体制がその証です。過度な資本移動を規制し移民も制限されていました。世界は密かに反省していました。

『歴史を学ばぬ者は現代において盲目』

しかし現代社会では過去の歴史から反省する事をすっかり忘れ、行き過ぎたグローバリズムを止めません。問題を解決する為には原因を把握する必要がありますが、ドイツもギリシャも全く理解しておらず益々混迷を深めています。日本も他山の石とすべきですが残念ながら安倍政権は同じネオリベの信者です。

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「サンダーバード」

言論ポータルサイト『進撃の庶民のブログ』は行き過ぎたグローバリズムなどに警鐘を鳴らすブロガー支援目的のサイト。毎週水曜日にコラム寄稿。