21世紀の貨幣 | 「国家戦略特区」blog

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ポスト・グローバリズムの社会を考察。日本を貧しくする移民=外国人労働者受入れ政策に警鐘を鳴らしています。

『デフレから脱却する為の機能的財政論の帰納的証明』

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『歳出削減は狂気の沙汰』

前回のエントリーで、国家財政を家計のように考え、集めた税金だけで政府を運営するのが、不可能である事を説明しました。自衛隊の廃止、学校の廃止、地方と将来への投資を中止しても財政は均衡しません。しかも、これでは「次世代の消滅」となり国が滅びます。歳出削減による財政均衡は無理なのです。

『増税したら税収が減る』

日本は97年に消費税3%から5%に増税しただけでデフレに突入しました。政府は95年に財政危機宣言を行い、それに基づく増税でしたが、政府の負債である国債の発行残高は当時より遥かに増えています。増税したら税収が減ってしまったのです。昨年も消費税増税分の民間消費が既に落込んでいます。

『国の借金は、増えるのが当然!』

財政破綻論者は、日本の財政危機を煽りますが、実は世界中で政府の負債は増え続けています。逆に政府の負債が減っている国は確実にバブルが発生しています。国債とは、借金といっても銀行預金や株式会社の資本金に近い性質を持ちます。お金の本質は借用書であり、お金を発生させる為にも国の借金が必要なのです。

『デフレの何が問題なのか?』

つまり政府の負債は問題ではなく、プライマリーバランスやら、国債発行残高の対
GDP比とかの数値ですら、見かけ上の話で、問題は別のところにあります。財政問題よりマズいのはデフレであり、物価以上に所得、つまり我々の収入が下がってしまう方が問題なのです。物価が安くなるだけなら良い事ですよね。

『物価とは人件費の事』

物価が下がると給料が下がるのは、実は物価とは、ほぼ人件費の合計だからです。そもそも鉄も石油も地面に埋まっているだけです。それを人間が掘り起こして使っている訳です。だから資源の価格を含めて総てのコストは人件費に還元出来るのです。デフレで物価が下がれば人件費が下がるのは当然です。

『お金が減ってしまうインフレの不思議』

デフレの逆はインフレです。インフレは物価が上がる事ですが、お金の価値が減少する現象とも言えます。これは単純に計算すれば分る事ですが60年間、約2%のマイルドなインフレが継続すると、お金の価値は70%も減ってしまいます。1万円札はいつ迄経っても1万円なのに不思議じゃないですか?

『マイルドなインフレの重要性』

長い目で見るとインフレで一番損をするのは、お金を多く持っている人、つまり金持ちです。貧乏人にも金持ちにも等しくインフレは襲いかかります。誰もインフレからは逃れる事は出来ないのです。これって人間の死と似ていませんか?というか、この世のモノは総て劣化します。お金も劣化して当然なのです。

『マイルドなデフレの異常さ』

世に存在する総ては劣化します。お金だけが劣化しない状況は異常なのです。それ故、インフレは自然な状態であり、特にお金が徐々に劣化するマイルドなインフレは、人が徐々に歳を取るようなモノです。ところが、デフレ特に今の日本で発生しているマイルドなデフレは、毎年、人が若返るような異常現象なのです。

『異常現象が引き起こす異常な警告』

20世紀に発生した世界恐慌などの過激なデフレは経済に大きなショックを引き起こす為に緊急に対策が取られます。ところが今の日本を15年以上襲っているデフレは、非常にマイルドな為にその害悪が見えにくい傾向にあります。政府の財政赤字が大きくなって改善の見込みが無いのはその警告なのです。

『インフレとは何か?』

デフレが、同時に給料が下がって物価が下落する現象なら、インフレは同時に給料が上がって物価が上昇する現象です。同じスピードで移動すると止まって見えるのと一緒です。コストプッシュインフレや通貨下落によるインフレは、相対的に外国に給料が流れている現象で、安い輸入品によるデフレは給料の値下げです。

『インフレは善で、デフレが悪の理由』

マイルドなインフレだと経済に良い影響を与えるのに、マイルドなデフレだと経済に悪い影響を与えるのは、お金の性質に原因があります。インフレは、お金の劣化なので、お金持ちが損をしますが、デフレになると逆に、お金が増えるのと同じなので、お金持ちが得をします。つまり格差が拡大する訳です。

『デフレではマイナスのお金持ちである借金は大損』

もうひとつ重要な点は、更に言えば、金持ちの反対、マイナスのお金を持っている人が、大損するのがデフレだと言えます。つまり借金する人が大損をする社会がデフレなのです。こんな状況では企業も個人も不必要な借金≒投資などしません。結局、今は民間の代わりに政府が借金して経済を支えている状況なのです。

『デフレで国が借金まみれになるのは当然』

したがって我が国の財政赤字が大きいのは当然でしょう。これを脱するにはマイルドなインフレにするしかないのです。デフレからインフレにするには、国民の給料が一斉に上がる政策をすれば良い訳で、政府支出を拡大して国が仕事を作るしか方法は無いのです。今、需要を作れるのは通貨発行権を持つ政府だけです。

『機能的な財政政策による需要の創出を!』

お金とは、政府が保証した移動可能な借用書であり、そのシステムです。本質的には「モノでは無い」これが重要です。システムを管理するのは政府であり、それ故、デフレ脱却が可能なのは政府しかいないのです。逆説的ですが、財政赤字の更なる拡大、つまり政府による公共投資しか、
デフレ脱却の方法は無いのです。




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「シャーリー・バッシー/007ゴールドフィンガー」


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