【ライターシリーズ7】で書いたとおり、テープ起こしができて得することはあっても損することはありません。

もちろん、取材をした時の保険の意味もあります。とくに取材に慣れない頃は話を聞くことに必死でまともなメモを取れていないことも多いからです。
相手は真剣に話をしてくださったのに、後から何を聞いたかわからないではすまされません。

取材相手が話をしてくださる時、やっぱりこちらの顔を見て話されるので、こちらがずっと頭を下げてメモに夢中なのも失礼ですよね。会話のリズムも噛み合いません。その点を考えても録音しておくと話に集中できるので良いです。会話に集中できると、相手の気持ちの変化や、微妙な語感も分かります。

理想は保険として録音しながら、しっかりメモを取ることです。録音場所によっては雑音が多くて聞き直すと冷や汗もの、というのはよくあるパターンです。「大切な言葉はメモをとる」という習慣は必ず身につけておきましょう。

録音したものを聞くと、いかに人の話題があっちこっちに飛んだり、主語述語を無視しているかというのがわかります。その感想を【ライターシリーズ7】のコメントで書いてくださってます。
そういうことを知っておくだけも、ライターとしてはスキルアップできますよ。


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