聖書の名画はなぜこんなに面白いのか 井出洋一郎 | ちわ☆わんつーmemory 

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日々の忘れたくないこと

通勤などの電車の時間は貴重な読書の時間
ハードカバーの本は通勤ならいいけれど、ちょっと遠くへ行く時は文庫がいい。

重宝するのは章ごとに完結している本。 しばらく放置して、また読んでもかまわない。
最近読んだ本です。
聖書の名画はなぜこんなに面白いのか (中経の文庫)/井出 洋一郎
¥720 Amazon.co.jp
西洋絵画には、私たちにとっては馴染みが薄い旧約聖書・新約聖書を題材とした作品が数多くあります。聖書の物語の知識が少しあるだけで、絵を見る楽しみがグンと広がります。本書は、その手助けとなる初心者向け入門書の決定版。(内容紹介より)

なんとなく記憶している聖書の話
でも絵画に描かれている人が誰でどんな行いをした人?
それを知っているか、また見てわかるかで、絵画鑑賞の面白みも増えるというもの



西洋絵画には聖書やギリシャ神話を題材にしたものが多いため、初心者にも分かりやすく解説されたこの本はとてもいい指導書でした。


もともと聖書の絵は、字の読めなかった民衆を教え導くために描かれたものも多いので、絵を見た人がどの聖人か分かるように
が描かれています。
その印をアットリビュートといいます。
聖母なら白百合か白薔薇

天地創造から始まり、聖書の解説と関連した絵画の紹介。

[ギャラリートーク]も各章にあって読みやすかったです。

絵を知るまでは知らなかった聖書の中の女性達。ユーディットやスザンナ、聖カテリーナにバテシバ 
そしてよく知っているサロメ

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昨年見た『カポディモンテ美術館展』
アルテミシア・ジェンティレスキの『ホロフェルヌスを殺すユーディット』

私が今興味を持っているカラヴァッジョの同じ題材の作品 
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アルテミシア・ジェンティレスキはカラヴァッジョ派。どちらもインパクトがあります。
アルテミシアの絵はカラヴァッジョの作品に構想を得たそうですが、こちらの方がリアリティを感じますね。どちらも怖いですが…

『THE ハプスブルク展』 でもユーディットやサロメの絵を見ましたが、
西洋絵画の古典絵画では普通を持つ人間は「正義」を表し、
ユーディットの絵には剣が描かれ、サロメには描かれていないことからユーデットには「正義」があることがわかると解説されていました。近代絵画はあいまいになってしまっているようですけどね。


『テルマエ・ロマエ 1』 の表紙に描かれているダビデ
このダビデも旧約聖書に書かれている人物。けっこう身近で聖書関係の人物、いましたね。

中世キリスト教会が信者向けに『七つの大罪』として戒めた“傲慢・貪欲・淫欲・憤怒・大食・嫉妬・怠惰”
『ブリューゲル版画』 が有名
ブリューゲルはバベルの塔も描いてます。

この本ですが、サブタイトルに『海外の美術館めぐりが楽しくなる』とあるのですが、
海外に行かなくても見る機会は多いです。活用できます。



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