はじめのコーナーは「ハプスブルク家の肖像画」
絵画のなかでは肖像画って好きなんですね~ どんな人か思いを馳せ、服装にうっとりし、画家の腕を比べ。
なんていってもそれ程絵画がわかるわけではありませんが。歴史物好きですから。
このコーナーで早々にすごい肖像画が並びます。
上品で、きれいです。ウエストの細さに目が~ 二十年近く前にも一度観ているはずですが、しっかり目に焼き付けておかなくては、なんて思いながら進むと
フランツ・クサファー・ヴィンターハルター「オーストリア皇妃エリザベート」
この絵は大きい 等身大?見上げてしまいます。 きれいな顔にやわらかい表情、白い肌 ドレスもすてきです。 うっとりしてしまいます。しばらくは前から動く気がしません。
美人二人が最初のコーナーで展示されてしまって、後は何を楽しみに‥?
なんて思っても、後から後からすごい絵が
はじめはそれほど惹かれなかったのですが、よ~く見ていると 目が~ 鼻が~ 口が~ 髪型がふわふわなので、もし髪型が違っていたらなんて思いながら見ていると、ステキです。
タイトルのイル・ブラーヴォとは刺客です。 この右隅、剣をにぎっている手
狙われている男性、けっこうすてきなんです。ふり向きざまにグサっとやられちゃう!?印象に残る絵です。
このあとまず私が気に入ったイエスの絵と“変!”と思ったイエスや天使の絵
何点もある赤ちゃんのイエスですが、顔が可愛くないのがほとんど。気に入った顔のきれいなイエスが
ベルナルディーノ・ルイーニ →
「聖母子と聖エリザベツ、幼い洗礼者聖ヨハネ」
イエスの顔がとてもいい
それに比べ
ロレンツォ・ロット
「聖母子と聖カタリナ、聖トマス」
はイエスの顔がかわいくない
これは天使もかわいくない。
こんな見方は間違ってるかもね~。 でも実感。
このイエスもそれほどでもない。この左のパウロはこの絵を依頼した実在の人物をモデルに描かれているとのこと。画家のサービスですか?
そして中野京子さんの本「怖い絵」で知ったホロフェルネスとユディットを題材にした絵が2点
最初は「イタリア絵画」のコーナーにあった
ヴェロネーゼ「ホロフェルネスの首を持つユディット」 右の侍女が袋を持っていてそこに首を入れようとしています。
次は「ドイツ絵画」で展示されていた
ヨーハン・リス「ホロフェルネスの首を持つユディット」右手には剣を持っています。
そしてもうひとつ生首の絵が
サロメってもっと情熱的なイメージでしたが、かわいいというかおだやかなというか。
官能の表情とありましたけどね。
事前に参考で本を読んだり、HPを見てから行きましたが、それでも実物を見るとドキッとしますよね。
「イタリア絵画」
ジョバンニ・アントニオ・プッリーニ「オルフェウスとエウリュディケ」
これもけっこう怖い印象を持った絵です。死んでしまったエウリュディケをもう少しで連れ帰ることができたのに、つい心配でふり向いてしまったオルフェウス
西洋の絵画は女性が豊満ですね。どの絵を見ても感じるのですが。
パオロ・フィアミンゴ「黄金時代の愛」という絵画は何も身に付けていないカップルが7組くらい
大きな作品でどこを見ればいいの?と恥ずかしくなるくらい。
このような絵をどこに飾っていたのでしょう。大らかというか。
「ドイツ絵画」には
ヤーコブ・ザイゼネッガー「チロル大公フェルディナントの肖像」
1548年とありますが、その頃の流行したファッションってこのような感じ?
ズボンは切れ込みがあって下の白い生地が見えてます。スラッシュ・ファッションというそうです。
シューズもおかしい 上半身に比べバレーシューズみたいですね。それともスリッパ?
でも肖像画だからおめかししてるはずだし。 おもしろいです。
「工芸と武具」
6個のカップにシャーベットを入れたそうです。カメオがそれぞれ付いてました。
甲冑や冑、丸い盾もあって西洋の甲冑ってイメージ湧きますね。
「スペイン絵画」のコーナー
ディエゴ・ベラスケス「白衣の王女マルガリータ・テレサ」→
ディエゴ・ベラスケス「皇太子フェリペ・プロスペロ」
マルガリータのドレスが、繻子ということですが、光沢がとても出てます。
よく似てるけど皇太子は病弱で魔よけやどこかで倒れてもすぐわかるように鈴などいろいろ付けていたそうです。
でもこの絵の2年後に亡くなってしまうんですが。
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ「悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル」
ミカエルがやさしい顔していて、それなのに容赦ない。足元の悪魔は下半身が蛇のようになっています。
「フランドル・オランダ絵画」
ルーラント・サーフェリー「動物のいる風景(背景にオルフェウスとトラキアの女たち)」
この絵は事前にHPで奥の方に5ミリほどのオルフェウスが描かれていると知ってました。
でもどうしてもわからない 一度あきらめて、もう一度戻って見て、やっぱりわからない。
5ミリだって、くやしいわ。
アンソニー・ヴァン・ダイク「ヤン・ファン・モントフォルトの肖像」
首のところの飾り。よくマンガでありましたが本当にこのようなファッションだったのですね。
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン「読書する画家の息子ティトゥス・ファン・レイン」
やさしい絵です。レンブラントには4人息子がいましたが、ちゃんと成長したのはこの子だけ。
あとの3人は幼くして亡くなったそうです。
それだけに可愛くてしかたなかったのでしょうね。
600年続いたハプスブルグ家が収集した美術品、ハプスブルグ家の肖像画。
そのなかから今回来た作品たち。
一番印象に残ったのは、大きさも美しさもけた違い。最期は暴漢に殺害されてしまったドラマチックな人生を送った「エリザベート」でしょうか