【会話ブログ】紙幣よりも秘めてる想いは重いのよ | 【会話ブログ】

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一番すぐれたデザインの硬貨 ブログネタ:一番すぐれたデザインの硬貨 参加中


「やっぱり財布が重いな」

「………………」

「さっきコンビニで昼に食べるパンを買ったんだけど、急いでたから1000円で払ったんだ」

「………………」

「そしたらずいぶんお釣りがたくさん返ってきちゃう金額でさ」

「………………」

「後で財布を見たら端数の分は払えたし、たかが10秒くらいケチったりしなきゃ良かったな。急がば回れってヤツかな。ちょっと意味が違うけど」

「………………」

「……あのー、聞いてるか?」

「ええ、ちゃんと聞いているわよ、失礼な。私を何だと思っているのかしら」

「いや、何か反応が薄かったから聞いてないのかと思って……とにかく財布が重いから後でジュー……」

「うるさいわね。財布が重いから一体何だと言いたいのかしら。まさかあなたは私がお金に目が眩むような女だと思っていたのね、失礼な」

「え?何だって?いつそんな話をしたんだ」

「うるさいわね。どんな手を使ったのか知らないけれど、財布が重くて羽振りが良くて困っているんでしょう?きっと軽薄で底の浅い人達が上手に友人を気取って近付いてきてちやほやしてくれるでしょうね。でも残念ながらお金が無くなると同時にそういう周囲の人達も蜘蛛の子を散らしたようにいなくなるわよ。きっと今は私の親身なアドバイスも耳に入らない状態でしょうけれど」

「ちょ、ちょっと待った。財布が重いって言っただけだぞ。羽振りなんて全然良くないに決まってるじゃないか」

「あら、やはり私の言葉なんて耳に入らない状態なのね。お金を手にした瞬間に貧乏人の声が聞こえなくなるなんて、一体どういう人間性なのかしら。ちょっと移動するだけでヘリコプターや自家用の飛行機を呼び寄せるのが当たり前とでも思っているんじゃないでしょうね。それとその後ろでウロチョロしている30人近い人間を取り巻きとして常時引き連れて歩くのはやはり人として正常な状態ではないと思うわ。スタイリストがいるだけでも普通じゃないのに、スタイリストのアシスタントなんていつ必要なのよ」

「誰の事を言ってるんだそれは!いてもいなくても構わない人をたくさん引き連れてるのにあくまで【チーム】とか言い張ってる大物歌手みたいになってるじゃないか。後ろにいるのは僕達のクラスメイトだぞ!」

「うるさいわね。冗談よ。とにかくお金があるからと言って人の心までは買えないと言っているのよ。結局小銭の寄せ集めみたいなあなたは何が言いたいのかしら?ちゃんと支払っているのに5円玉が財布に5枚近くある時みたいにわけが分からないわ」

「何だか酷い言われようだけど、硬貨が財布にいっぱいあると重くて嫌だよな、って話をしたかっただけだぞ」

「あらそう。あまりそういうケースが無いけれど、それでも特に嫌だとは思わないわよ。量が見せてもらえるもの」

「どういう事だ?紙幣と比べて重みだけで大体の所持金が分かるって意味か?」

「違うわよ。両替えしてもらえるもの、って言ったの。私の小銭が増えないようにあなたは財布にたくさん両替え用の小銭を準備しているんでしょう?」

「別にそういうつもりじゃないぞ!」


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