![ドットとボーダーどっちが好き?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
「服には色んな柄があるけど、何か好きな柄ってあるか?」
「何よ、突然、気持ち悪いわね。別にどうでも良いわよ。柄にもなくファッションの話なんて辞めてちょうだい。驚いて色々な物がガラガラと壊れてしまうんじゃないかしら」
「いや、過去にも少しはそういう話もしたと思うんだけど……出来たらお前の好みを知っておきたいんだけどな」
「あらそう。別にどうでも良いけれど、気になるならその柄というヤツを一度着てくれば良いじゃないの。実物を見ないと何とも言えないわ」
「え?既に何度も柄物の服を着てきた事があるじゃないか」
「あら、そうだったかしら。誰よりも記憶力が良いとか言われるけれど、私の記憶も完璧なわけではないものね。たまにはこういう記憶違いや記憶の欠落があるのもかえって新鮮で良いんじゃないかしら。私はあなたが柄の服を着ていた記憶が全く無いわよ」
「そ、そうか……結構着てると思うんだけど……僕の服は全く印象に残ってないのか……」
「何をごにょごにょ春休み明けにイメージチェンジをして左右が非対称過ぎる奇抜な髪型で現れたのに誰からも触れてもらえずに慌てて左右対称に戻してきた男のように呟いているのかしら、気持ち悪いわね。とにかくウソでも冗談でもなく本当に柄の服は見た事が無いわよ。だから次回私服の時に着てきてちょうだい」
「う、うん、そうだな。って、そういえば今も制服の下にTシャツを着てるんだった。ほら、見てくれ」
「………………」
「どうかな。似合ってるか?」
「ええ、特に似合ってないとは思わないけれど、全然柄ではないじゃないの。あら、分かったわ。とんでもない姿を先に想像させておく事で、他の特徴の無い服が何でも似合っているように錯覚させるテクニックだったのね。でもそんな事をしたら私からの正当な評価は得られないじゃないの。何を考えているのかしら」
「え?何が?とんでもない姿って?」
「うるさいわね。あなたの思惑通り私はガラがデザインされた不気味な服を想像してしまったのよ。要するに鶏ガラの事ね。良かったわね、私が単純な思考の持ち主で」
「鶏ガラなんて一言も言ってないだろ!思考が複雑怪奇過ぎるぞ!鶏ガラの服って一体どんなデザインなんだ!」
「知らないわよそんなの。鶏ガラが水玉模様のように配置されていたり、骨がボーダーやストライプのように繋がっているのかもしれないし、ブランドのロゴのように胸のワンポイントで鶏ガラがあるのかもしれないわ。正解を知ってるクセにわざわざ質問したりしないでちょうだい」
「だからそんなの持ってない、ってのに。まぁ良いか。タイミング良く柄の単語が出たから訊くけど、水玉とボーダーとストライプだったらどれが好きなんだ?」
「さぁ、どうかしらね。少なくともボーダーは嫌いだけれど、他のは別にどうでも良いわ。横線が一二三に見えるのよ」
「ああ、単純な横線だけの漢字が嫌いって事か?ボーダーを見るとそれを連想しちゃうわけか」
「違うわよ。ーニミよ。要するにミニーね。私の名前がたくさん書いてあるみたいで何だか気味が悪いのよ」
「なるほど……お前ならではの悩みだなそれは……」
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「クリックしないとガラにするわよ」
公認会話士の小説連載中
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