【マンガ感想】
『信長協奏曲 2巻 (石井あゆみ)』
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信長協奏曲 2 (少年サンデーコミックス)
石井 あゆみ 小学館 2010-03-12 by G-Tools |
過去記事はこちら → 1巻
【あらすじ】
ごくごく普通の今どき高校生サブロー。そんなサブローがひょんなことから飛ばされたのは、なんと戦国時代! そう、彼はタイムスリップしてしまったのである。自分の人生に日本の歴史なんてこれっぽっちも関係ないと思っていたサブロー。そんな彼がこの時代で出会ったのは、あの織田信長であった。歴史上とは似ても似つかないほど病弱な信長に、更に驚くべき頼み事をされる。それは、信長とサブローが入れ替わることであった…。乱世で生きることとなってしまった平成育ち信長の、奔放奮闘記!!
タイムスリップ系の戦国ファンタジー作品です。
やる気があまり無く、勉強が大嫌いの不良っぽい高校生・『サブロー』。
そんな彼が、ひょんなことから戦国時代にタイムスリップをしてしまい、偶然、織田信長と出会う。
織田信長は、顔がそっくりである『サブロー』に対して、突然、「わしの身代わりとなれ」と言い放ち、
自らの脇差を『サブロー』に与え、立ち去ってしまう(以降、行方不明)。 『サブロー』は成り行き上、
何故か織田信長本人となりすまし、この風雲の時代を生き抜くこととなってしまった・・・。
という感じで始まる作品でして、主人公・『サブロー』がひょんなことから戦国時代へタイムスリップを
してしまい、織田信長として生きていくことになったという戦国ファンタジー作品です。
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ここからは、2巻の感想。
2巻では、『斉藤道三』との会見から始まり、弟・『織田信行』の謀反、弟・『織田信行』を誘殺、
京都へ行き『将軍・足利義輝』に拝謁することに成功、そして今川軍との桶狭間の戦いまでが
一気に描かれまして、ますます盛り上がっております。
そんな2巻の注目点は、やはり『斉藤道三』との会見かな。
『斉藤道三』とは、美濃(岐阜県)を治めていた戦国大名で、下克上の象徴とも言える超有名人物です。
一般的に「美濃の蝮(マムシ)」と呼ばれており、尾張の織田家とは何度も戦をしていたのですが、
自分の娘・『帰蝶(濃姫)』を『織田信長』に嫁がせたことで、織田家との間で和睦しております。
そんな『斉藤道三』と『織田信長』との会見が描かれたのが2巻です。
この会見自体は、非常に有名なので説明不要であると思いますが、結果的には『斉藤道三』は
この会見で『織田信長』の器の大きさを大いに気に入り、同盟関係がより強化されることとなります。
まあ、この作品において、この会見の内容自体はそれほど重要なことではなく(笑)、この作品において
重要なことは、『斉藤道三』もまた未来からやってきた人物であったことが判明したことですね。
『斉藤道三』曰く、平成6年の秋に突如、戦国時代へタイムスリップをしてしまい、それから30年間、
必死に生きてきたという経歴らしいです(現代の『斉藤道三』はお巡りさんであった)。
彼がどれくらい歴史に詳しい人物であったかは不明ですが、『斉藤道三』になっている時点で、
主人公と同じく、それほど歴史に詳しい人物ではなかったのではないかと思われます。
(それでも、斉藤道三になれたのだから、適応能力の高さは凄まじいものですけど・・・)
で、
そんな彼が登場したことで『タイムスリップした人物が複数いる』・『現代に帰る方法が無い』など
今後のこの作品の展開に大きな影響を与えるであろう出来事が次々と判明しました。
特に、『タイムスリップした人物が複数いる』という点は、今後のストーリー展開に大きな影響を与える
ことは間違いないですし、この設定の使い方次第では、一気に駄作になってしまうかもしれません。
(個人的には、タイムスリップは主人公のみであった方が面白かったと思うけど・・・)
次巻以降、これらの設定をどのように活用していくのか気になりますね。
次巻も楽しみです。
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【総評】
面白いです(^^ゞ。
史実通りにストーリーを進めるために多少強引な部分はあるものの、
独自解釈の織田信長ストーリーは非常に面白く、最後まで一気に読んでしまいました。
個人的には、もう少し、織田家臣団(特に重臣あたり)にスポットを当ててもらい、
彼らが現在の織田信長をどのように感じているのか、という展開が読んでみたいですね。
まあ、さすがにそれは贅沢すぎるかな・・・。
点数的には
90点
です。
では、ここまで。