【マンガ感想】
『とろける鉄工所 2巻 (野村宗弘)』
とろける鉄工所 2 (2) (イブニングKC)
野村 宗弘 講談社 2009-03-23 by G-Tools |
過去記事はこちら → 1巻
【あらすじ】
鉄が飛ぶわけなかろうが……。全国のアイアンマンが涙したせちがらコメディ。小さな幸せ、あります。2巻はのろ鉄工所全員で北海道へ社員旅行!!夏、灼熱の工場で汗を流し、やつれていく。秋、工場に迷い込んだ鳩を一生懸命逃そうとする。冬、年に一度の社員旅行で小樽へ飛ぶ溶接工とその家族たち。ほろ苦くて、ちょっと甘い。そんな毎日が愛おしい、溶接工の世界へようこそ。
広島県にある中小鉄工所での日常を描く作品。
連載1回分が4ページで描かれるショートストーリーで、
主に溶接工の仕事から、主人公・北さんと奥さんとのイベント、工場責任者・小島さんと娘さんのイベント、
新人で色々と問題を起こす吉っちゃんのイベント、そして北さんの奥さんのプライベートイベントまで、
中小鉄工所・『株式会社のろ鉄工』に関わる人々にスポットを当てた話が描かれておりまして、
『鉄工所とはこういうところだ』・『中小企業とはこういうものだ』ということが面白おかしく描かれています。
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ここからは2巻の感想。
2巻でも、『北さん』と『奥さん』のイベント、工場責任者・『小島さん』と娘・『さと子ちゃん』のイベント、
新人で色々と問題を起こす『吉っちゃん』のイベントを中心に様々な話が描かれました。
この作品の注目点は、やはり『鉄工所に勤める男性を支える女性の存在』ですね。
その代表格なのが、主人公・『北さん』の奥さんと、工場責任者・『小島さん』の娘・『さと子ちゃん』の2人で、
仕事柄、残業などが多くなってしまう旦那さんや父親を明るく献身的に支えて続けています。
特に、主人公・『北さん』の奥さんは非常に明るい性格+食欲旺盛な魅力的な女性でして、
新婚なのに残業が多く、夜遅く帰ってくることの多い旦那さんともラブラブですし、
社員旅行で北海道へ行ったときに美味しそうに食べ物を食べる姿は非常に魅力的でした(^^ゞ。
もちろん、『小島さん』の娘・『さと子ちゃん』も同様に魅力的な女性でして、
子供の頃より、献身的に父親の面倒を見続けていますし、病気で入院中のおばあちゃんの面倒を
見るために、1年間浪人してまで大学入学を遅らせようという非常に優しい女性です。
今巻では、彼女のおばあちゃんとの思い出や、彼女の弟達(離婚の際、母親に付いていった?)との
エピソードなど、父親とのエピソード以外の話も描かれまして、彼女の生い立ちなどが
明らかになりまして、1巻の薄幸な印象とはまったく違う彼女の素顔を見る事ができました(^^ゞ。
この2人の魅力的な女性を見るだけでも、この作品を見る価値はあるのではないかと思います。
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【総評】
キャラクター描写は丁寧に描かれていて、1巻よりもさらに面白くなっています(^^ゞ。
ギャグ要員で、色々と問題を起こす『吉っちゃん』の存在は好き嫌いが判れそうな気がしますが、
彼がいるからこそ、細かい作業の話を笑いに変えていけるのだと思います。
(社員旅行編は、ストーカーのようにキモイけど・・・)
点数的には
92点
です。
なんか、担当者の独り言が1巻と違いますね。 やはりクレームでも入ったのでしょうか(笑)?
個人的には、1巻のような空気の読めなささが好きだったのですが・・・。
では、ここまで。