【マンガ感想】
『バクマン。 2巻 (原作:大場つぐみ、作画:小畑健)』
バクマン。 2 (2) (ジャンプコミックス)
大場 つぐみ 集英社 2009-03-04 by G-Tools |
過去記事はこちら → 1巻
【あらすじ】
サイコーとシュージン、初めての合作マンガが完成し、ジャンプ編集部へ原稿を持ち込む。緊張する二人をよそに現れた編集・服部は、そのマンガをさらっと読み上げてしまう。果たして彼等に下された評価とは!?
『DEATH NOTE』のコンビ(原作:大場つぐみ、作画:小畑健)が描く現代版『まんが道』です。
漫画家の叔父を持ち、子供の頃から絵を書いていた主人公・『真城最高』。
14歳になった『真城最高』は、流されるままにふつうに生きていこうと思っていたところ、
クラスメイトで学年1位の秀才・『高木秋人』にノートに書いていた落書きを見つけられ、
突然、「俺と組んでマンガ家になっていくれ」と勧誘されてしまう。
丁重に断ったものの、『高木秋人』の陰謀(笑)で主人公の憧れの存在・『亜豆美保』の前で、
漫画家宣言+結婚を前提とした告白をしてしまう・・・・。
という感じで始まる作品で、作画を『真城最高』が、原作を『高木秋人』担当することで、
漫画家として成功し、一攫千金(+嫁)を狙っていこうとする作品です。
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ここからは2巻の感想。
2巻では、完成した原稿を持って集英社へ持ち込みに行くことで、
『服部哲』という編集者が彼らの担当となり、週刊少年ジャンプでの連載を目指す日々が描かれつつも、
『新妻エイジ』という主人公達と同世代でライバルとなるであろうキャラクターも登場しました。
で、今巻で明らかになったジャンプシステムは、
・『ジャンプで連載した作家には原稿料以外に、年間契約料が支払われる』
・『読者アンケートの概要』
の2つですね。
まず、『ジャンプで連載した作家には原稿料以外に、年間契約料が支払われる』について。
この年間契約料は、金額は少ないものの、野球選手の年俸のようなものらしく、
原稿料と同じで、毎年査定が行われ、貢献度によって金額が上下するというものらしいです。
「○○先生の作品が読めるのはジャンプだけ」なんて煽り文がジャンプ本誌で書かれていたのは、
おそらく、この年間契約料が大きな影響していたのだと思われます(多分独占契約も兼ねている)。
で、この年間契約料というのは、連載されている漫画家だけではなく、
連載が終了した漫画家(再度、ジャンプで連載できそうな漫画家)にも支払われているようです。
これは優秀な漫画家を囲い込みする意味合いと、連載終了で収入が無くなった漫画家を支援すると
いう意味合いがあると思われまして、実質、『この契約が切られる=ジャンプには必要の無い漫画家』と
いうことになるようです(本編では、主人公のおじさん・『川口たろう』が例として描かれています)。
次に、『読者アンケートの概要』について。
元々、週刊少年ジャンプが読者アンケートを重要視していることは有名ですが、
今巻明らかになったのは、『アンケートを送ってくれた10名のうち2名がそのアンケートに面白いと
書いてくれると、その漫画が掲載誌において人気漫画という扱いになる』という部分です。
つまり、送られてくるアンケートで、2割の読者の心を掴む事ができていれば、
編集部から人気漫画として扱われ、打ち切りされることなく安定連載が補償されるということです。
(現在の週刊少年ジャンプのアンケートは、一つのはがきに面白い作品を3つ選ばすようになっている)
で、現在、週刊少年ジャンプに送られてくるアンケートの内、3割が女性であるらしいです。
その女性が子供なのか大人なのかは詳しく描かれることはありませんでしたが、
このことからも、現在の週刊少年ジャンプでは女性の声を無視しては連載すら危ぶまれるようで、
少年向けだけではなく、女性を意識した作品作りも必要になっているようですね。
で、この2つのジャンプシステムが明らかになったことで、
いずれ、この2つのジャンプシステムに関係するであろうイベントが描かれることになると思います。
まあ、この2つは連載が決まってからの話なので、当分先だと思いますが・・・。
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【総評】
本編では、『新妻エイジ』という同世代の超天才が登場しました。
彼は、主人公たちの目標+ライバルとして、その活躍が期待されるキャラクターで、
今後、どのように主人公達と関わっていくのかが非常に気になりますね。
点数的には
92点
です。
正直なところ言うと、ジャンプシステムや編集者とのやり取りが語られる部分は非常に面白いのですが、
主人公・『真城最高』の恋愛関係ネタの部分は非常に微妙ですね(^^;。
なんというか、この部分が無ければ、もっと面白くなると思うのですけどね・・・。
では、ここまで。