全米NO1傑作ホラー映画『Hostel』ラウンド2!映画秘宝最新号に僕の書いた記事が載るよ!! | Just for a Day: 小林真里ブログ

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映画監督/映画評論家 小林真里(Masato Kobayashi)です

1月14日(Sat)


 今日は映画を観て帰宅しようと思ったら雨が雹に
変わっててしかも強風横殴りに叩きつけてくるもんだから
うひょうともヒョウ・グラントとも叫ぶ暇もないほどに
傘をさしながらダッシュで悪戦苦闘。
雪が降るかも。という天気予報は、半分当たったわけだ。
やるな。

それはともかく、今日は再び『Hostel』を観た。
場所を変えて、今回はマンハッタンで一番の観光スポット、
タイムズスクエアにあるメガコンで鑑賞。


映画秘宝は今月21日発売!!


おいおいそんなおのぼりさんしかいない場所の映画館
なんて空いているんじゃないの?と思う節もあるかも
しれないが、その逆だ。
ここはマンハッタン中の地下鉄の路線がほぼつながって
おり、埼京線や東武東上線に乗って池袋にやってくる
埼玉県民の如く、ブロンクスからクィーンズからハーレム
から、黒い頼もしい兄貴たちがぞくぞく集結する最高の
映画鑑賞スポットなのだ!!

で、一番混雑しそうな19時の回を狙って劇場に
駆け込むと、やはり多くのブラザーたちで賑わっている。
こうでなくっちゃな!!
この兄貴たちのスーパーサラウンド・サウンドシステムが
最強なのだ。この日も映画本編が始まる前にスクリーン
に映されていた変な動物のアニメを観ながら爆笑したり
オウメ~ン!!と騒然としていて、いかん、
いきなり興奮してきた。

満席の場内だったが、まず右隣の黒人の少年が
物凄く怖がりな人で、「オウマイガ」の応酬。
「オウマイガ」「オウマイガ」「オウマイガ」
「オウマイグッドネス」と最後のほうは「ああっ女神さまっ」
と言っているのかと錯覚してしまうほどに怯えっぱなしで
大変でした最高でした!
しかも、びびりかたが尋常ではなくて、残虐シーンでは
足を椅子の上に上げて手で顔を覆うという最強全身
ディフェンスをしながら、恐怖の時間帯が過ぎると隣に
座っていたお母さんに「今のシーンどうなった?」と
解説を求めているのもまた最高。

左隣に座っていたのはヒスパニック系の小学生の女の子
だったのですが、前半のセックスシーンの連発では
隣にいたお父さんに終始「見ちゃダメ!」とポルトガル声で
言われて、必死に手で顔を隠していた様子が健気
でしたが、結局拷問殺人ゴアシーンに到達する前にご退場。
うん、だってこの映画、R指定だしね。

後ろにいた、黒人のお母さんもよく笑ってましたねえ。
あひあひ言ってましたよ。
そして、「主人公の青年とっ捕まって目隠しされて
怖い椅子に手錠で縛られて絶体絶命。さあ、彼の死の恐怖を
みんなも感じ取れ!」というセリフがなく、画面が真っ黒の
緊張感がある場面でも、


「マミー!」

という女性客の声がどこからかかかって場内爆笑の渦。
腹がもげるって!

笑い声と叫び声が交錯するクライマックスシーンは前回
観た時以上の盛り上がりよう。
賞賛すべきナイスなシーンでは場内が割れんばかりの
大拍手の嵐。こんな心のこもった熱い拍手の嵐を
聞いたのは、OASIS初来日の名古屋クアトロ公演
以来かもしれない(彼らはここで生まれて初めて
アンコールをプレイした。しかも持ち曲がもうなかった
ので、1曲目にプレイした『ロンクンロール・スター』を

またやった)。

もう、ブラボーと叫んでもいいぐらいだった!!

オーウ!アーウ!!デーム!!アフッ!と悲痛な声も
よく聞こえてきました!
そして終映後には、拍手喝采!!

この臨場感をここだけ独り占めにするのも勿体ないよ!
と思ってしまうほどに盛り上がったわけですが、あれ、
DVDのコメンタリーとかでやれば面白いかもなあ。
黒人さんの威勢のいい笑いと突っ込みと絶叫と。
劇場じゃないと、ちょっと、違うか。

しかし、他のオーディエンスの皆さんのおかげもあり、
初めて観たときと同じぐらいまたフレッシュな気分で
最初から最後まで心から楽しめたのでした。

いやあ、こんなホラー映画も、なかなかないよ。

3回戦も、あるかも??