postino = postman
監督 マイケル・ラドフォード
音楽 ルイス・エンリケス・バカロフ
出演 フィリップ・ノワレ
マッシモ・トロイージ
マリア・グラツィア・クチノッタ
1952年
絵はがきを眺めるマッシモ
窓の外から聞こえる漁師の声
父と暮らすマッシモは
漁師に産まれて船が嫌い
父から小言を言われる日々
その頃
世界的に有名なチリの詩人パブロ・ネルーダは
共産党員だった為に
祖国を追放されイタリアに亡命
チリ政府はイタリアに国外追放を要求
イタリアの熱狂的ファンの抗議により
パブロは一つの島に滞在が許された
そんな訳で
パブロはマッシモの住む島に滞在し始めた
マッシモは詩など読まないし詩人も知らないが
映画館のニュースで
老人のくせに女性のファンに囲まれる彼を見て
すごいと思う
そんなある日
マッシモは"郵便配達人募集"の看板に目に止め
郵便局を訪れ仕事内容を聞く
手紙の配達先は1ヶ所、岡の上のパブロ宅だけ
配達物は
世界中から山のように届くファンレター
配達先が1ヶ所だから給料はスズメの涙
マッシモは郵便配達人となる
マッシモは自転車で坂を登り郵便を届ける
マッシモは女性に自慢しようと
詩集にサインをもらう
でも名前を間違えられてガッカリ
マッシモは詩を読み意味をパブロに聞く
説明すれば陳腐になる
詩そのものを感じなさい
パブロはノーベル賞候補者
マッシモはノーベル賞を知らないが
受賞すれば多額の賞金がもらえると聞いて
すごいと思う
マッシモは詩人になる方法をパブロに聞く
入り江に向かい岸をゆっくり歩きなさい
マッシモは岸を歩く
でも詩は浮かばない
マッシモはカフェの娘マリアに一目惚れ
どうすればいいかパブロに相談・・・
1971年に
ノーベル文学賞を受賞したパブロ・ネルーダは
一時期チリを追われカリブ島に身を寄せていた
彼の詩は
比喩と女性描写が特徴・・・らしい
素朴な島民と
心暖かい詩人を描いた
ほのぼのドラマ
特に前半は
現実は厳しい
でも
波は今日も詩を奏でる
主演したマッシモ・トロイージは
心臓が悪く
撮影終了の12時間後に亡くなった
1994年 イタリア/フランス映画 108分 製作費300万ドル
放送映画批評家協会賞 外国語映画賞受賞
アカデミー賞 音楽賞受賞