「 悪徳の栄え 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 悪徳の栄え "


監督 実相寺昭雄
原作 マルキ・ド・サド
出演 李星蘭
   清水紘治
   橘玖海子
   木築沙絵子
   姫野真利亜
   前原祐子


 神、
 肉を恵み給う
 されど悪魔、
 料理人を
 つかわしむ

昭和10年、秋

不知火侯爵宅
裸エプロンのメイドを4人侍らせて
がつがつと食べ物を口に押し込む

自分のした悪徳を自慢しあう
彼らは皆犯罪者

そして彼らは白縫劇場の劇団員
演目は
マルキ・ド・サド原作「悪徳の栄え」
演出は不知火侯爵

白縫劇場
演劇の趣旨を力説する侯爵
 犯罪は悪徳である
 人間の心には犯罪に対する指向が潜んでいる
 悪徳の快楽を観客に教え 毒の種をふりまけ
 より快楽的な悪徳を観客に持ち帰らせろ

不知火侯爵宅
侯爵は泥棒に妻を犯せ、と命ずる
 犯されて苦しむ妻の顔が見たい
 いつの間にか受け入れて酔いしれてゆく妻の顔が見たい

 強者は盗み
 弱者は盗まれる

裸で横たわる侯爵夫人
 悔いなど感じる必要はないわ
 私は後悔してなどしていない
 そう教育されたから
 どんなことも後悔しなければ
 出来事は風のように通り過ぎて行くだけ

喫茶店
泥棒は侯爵夫人を犯した罪の償いに
小学校校長を毒殺し鞄を奪う

不知火侯爵宅
磯部浅一が日本改造法案を持って
昭和維新への協力願いに来る・・・


 俺の物欲の犠牲者として果てた者の子供を
 今度は俺の淫欲の犠牲にする

 涙の替わりに私の蜜を流させてちょうだい


   舞台の練習風景と
   それをなぞるような現実の世界
   概念的な話の展開
   サドの哲学
   $0・・映画toほげほげ-人形

   豪華絢爛に
   繰り広げられる
   背徳の祭典
   散りばめられた究極の映像美
   $0・・映画toほげほげ-背徳の美学

   異常性愛を描く
   フェティシズムの世界
   $0・・映画toほげほげ-異常性愛

   特殊なエロスを好む人向けの
   見る人を選ぶ癖のある作品
 
   嫌いじゃないです


 庭の薔薇の木が
 どんな養分を吸って生きていたにしても
 薔薇は薔薇である以上
 自分の美しさの代償を支払う義務がある


 $0・・映画toほげほげ-悪徳の栄え


1988年 日本映画 96分


  人生は自分を演じる舞台である