「 アダプテーション 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " Adaptation "

    adaptation = 脚色、小説、適応、順応


監督 スパイク・ジョーンズ
脚本 チャーリー・カフマン & ドナルド・カフマン
原作 スーザン・オーリアン
出演 ニコラス・ケイジ
   メリル・ストリープ
   クリス・クーパー
   ティルダ・スウィントン
   ジョン・マルコヴィチ


「マルコヴィッチの穴」で成功を納めた脚本家
チャーリー・カフマン
目下の悩みは若はげと中年太りと新しい脚本
目下の状況に適応できずに悩んでる

オープニングは混沌の地球
命の始まり 単なる細胞
それから一気に展開、水中生物
魚に足がはえ、陸に上がる・・・

ダーウィンは「種の起源」で言う
自然淘汰は 生命が進化するために起る
すべての有機物は一つの原始的な細胞を始祖とする
進化とは適応の旅
環境に適応したものが生き残る

そして本能に従って行動することが重要
これは人間も見習うべき

チャーリーは
スーザン・オーリアン著 「蘭に魅せられた男」
を題材としたに映画の脚本を頼まれる

この著者と本は実在する
蘭の魅力の虜となった園芸家、ジョン・ラロッシュ
ラロッシュは前歯が一本もないのにハンサムだった
州保護区から幽霊蘭を盗み出すことに成功
改良栽培し富と名声を手に入れようとするが・・・
蘭泥棒を巡る類なき事件を描いたルポ
実際に取材した内容をもとに書かれている
 ラロシュの描写が不十分、
 一貫性に欠け、展開がバラバラ
 そもそもストーリーがない

チャーリーは悩む
なるべく原作に忠実でありたい
セックスは入れたくない
銃やカー・チェイスも
教訓も成長も困難の克服も入れたくない

チャーリーの家には双子の弟ドナルドが居候
容姿はそっくりだが性格は正反対
チャーリーはいつも悩んでる
ドナルドはとても楽観的
どんな状況にも適応する

ドナルド・カフマンはこの映画で
実際にアカデミー賞の脚色賞(Adapted Screenplay)にノミネートされた
しかし架空の人物
一人二役のニコラスはM字はげ
だけど映画では頭頂はげ
どうなってるんだこの頭

ドナルドは脚本家を目指して勉強中
ロバート・マッキーの脚本家養成講座に通ってる
マッキーもこの講座も実在する

兄さん知ってるかい ?
マッキーが言ってた
脚本を書くにはジャンルが重要だ
一番新しいジャンルは
フェリーニが発明したモキュメンタリーってやつだ
 


  チャーリーが脚本を書き上げるまでの苦悩を描く
  モキュメンタリー娯楽コメディー
  「マルコヴィッチの穴」が好きな人なら楽しめるはず



   私たちは一つなの。それが分かったの。
   体の中の細胞と同じ。私達には体が見えない
   海洋が見えない魚みたいに
   だから妬み合う、傷つけ会う
   何てバカ? 心細胞が肺細胞を憎む?
     「 3 」から
   ドナルド・カフマンを偲んで



2002年 アメリカ映画 114分 製作費1,900万ドル
 ゴールデン・グローブ 助演男優賞、助演女優賞受賞
 放送映画批評家協会賞 助演男優賞、脚本賞受賞
 ベルリン国際映画祭 銀熊賞受賞
 NY批評家協会賞 脚色賞受賞
 LA批評家協会賞 助演男優賞受賞
 アカデミー賞 助演男優賞受賞



  ダーウィンが「種の起源」を発表したのは1859年
  人間がサルみたいなのから進化したと言う彼の主張を
  教会は当然支持しなかった
  しかし世は産業革命の真っただ中
  弱肉強食は自然の摂理
  適応できた者は生き残り、
  適応できなかった者は落ちぶれる
  この説に資本家達が飛びついた
  社会に弱者と強者ができるのは当然
  太古より続く自然の摂理であると
  かくて進化論はその学術的真偽は問われることなく
  資本階級の正当化の為、世に幅広く流布した