今年は・・・

フランツ・ヨーゼフ1世、没後100周年!


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オーストリア=ハンガリー帝国の事実上最後の皇帝であり、18歳から86歳まで、なんと68年間も皇帝として在位し、国父と呼ばれるほど国民に愛されていました。

 

そこで・・・

 

今年の2月に、8泊10日をかけてオーストリアのウィーン・ザルツブルク・バートイシュル、そしてハンガリーのブダペストを訪ね、エリザベート・フランツ・ルドルフをはじめとしたハプスブルク帝国はもちろん、ウィーンフィルコンサート・オペラ・オペレッタ・ミュージカルといった4ジャンルの鑑賞観劇、モーツァルト・シュトラウス,シューベルト・ベートーヴェン・ブルックナー・レハール・カールマン・シュトルツ・ラルフベナツキー等のクラシック作曲家達の縁の地をたどって来ました。


大充実の旅・・・・


 

まずは、ウィーン1日目。


ウィーン市内にある王宮庭園にて・・・


皇帝フランツ・ヨーゼフ1世像とご対面!

 

 

 

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実際は168㎝と決して大柄ではなかったフランツ(妻のエリザベートはそれより大きい172~3㎝)ですが、肖像画や石像などは、68年も在位した功績と威厳を讃えてフランツはだいぶ大きく描かれています。

ようやくお会いすることが出来ました・・・
 
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2月のウィーンは、
最高気温が6度くらい(笑)

手袋をしていても、
石像のしんとした冷たさが伝わってきました。
 
自然が大好きだったフランツですが、
石像の背後も緑が生き生きと生い茂っています。
 
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熱心な園芸家でもあったフランツは、
本人もこの庭園の作庭に参加していたそうです。
 
下の写真、
今にも「夜のボート」を歌い出しそう・・・
 
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同じ庭園内には、あのモーツァルト像もあります。
 
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別日にはモーツァルトの家にも行ってきました。ウィーンはどこを歩いてもクラシック所縁の場所ばかりで、本当にうきうきワクワクします。

王宮庭園をそのまま進むと、左側には王宮が!

そしてよ~く見ると、一番高いところに・・・・

黄金の双頭の鷲!!!
 
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アップ!
 
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さらにア~ップ!

すごい存在感です・・・・

キー!!!!!
 
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本物の双頭の鷲と記念撮影。
 
 
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そして本日のメイン!

というか、この10日間の旅の一番のメイン!

といっても過言ではありません。

エリザベート・フランツ・ルドルフ・ゾフィーを始め、歴代のハプスブルク皇帝や皇后・皇族が埋葬されている、カプツィーナ教会の地下、カプツィーナ納骨堂。

ミュージカル『エリザベート』の舞台美術にも登場してくる、エリザベート・フランツ・ルドルフの『3つの棺』がある、とても神聖な場所です。

6年前にルドルフを演じ、去年今年とフランツを演じさせていただくので、どうしてもこの3つの棺に直接御挨拶がしたかった夢が、ついに叶いました。

入り口には、

KAISER(皇帝) GRUFT(納骨堂・墓)

と表記されています。
 
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緊張。
 
入場券を買っていざ・・・
 
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スタッフに確認したら、
フラッシュを焚かなければ撮影OKとのこと。


地下に降ります。
 
 
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ひんやり・・・

自然と背筋が凍ります。

この時、上の教会から生の賛美歌が聴こえてきました。
 
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地下に降りると・・・




本物の棺が、そのままズラリと並んでいました!
 
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信じられません・・・
 
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ここには現在百数十人の亡骸が納められた棺があり、多くの歴代皇帝や歴代皇后、ハプスブルク帝国のトップの人々が納められています。
 
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今にもトートダンサーが現れそう・・・

全ての棺のデザインが異なり、
ひとつひとつが凄まじい装飾です。
 
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中はとても広く、進んでも進んでも棺棺棺!!!
 
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フランツの実弟、
メキシコ皇帝のマクシミリアン皇帝の棺もあります。
 
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そして、この特別大きな棺は・・・
 
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あのマリーアントワネットの母である、女帝マリア・テレジアと夫の皇帝フランツ・シュテファンの棺。
 
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ウィーンでは、今でもマリア・テレジアの存在をとても大きく感じました。夫が亡くなってからは生涯喪服で暮らしたというマリア・テレジアですが、息子ルドルフを亡くしたエリザベートが生涯喪服で暮らしたのも、彼女の影響だとも言われています。

下記は棺の側面の装飾ですが、
細かいところまで本当に見事。
 
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戴冠式です。
 
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なんだか不思議な空間でした。
 
 
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そしていよいよ・・・・
 
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ついに!!!



フランツ・ヨーゼフ(1830-1916)の棺
 


感無量・・・


左から、
 

エリザベート・フランツ・ルドルフ

の順に棺が並んでいます。
 

 

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まずは皇帝フランツ・ヨーゼフに御挨拶。
 

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質素を好んだ皇帝らしく、棺もとてもシンプル。ですがどの棺よりも高い場所に納められていました。

そして皇太子ルドルフにも御挨拶。

ミュージカルではルドルフの葬儀のシーンが出てきますが、まさにこの教会で行われました。自害の為、宗教的に通常の葬儀が不可能かと思われたそうですが、自殺当時の精神状態が冷静な判断を下せなかったと医師が宣言したため、教会での葬礼が可能となったそうです。

立ち話をしたスタッフに撮影を頼んだら、そっと触れるくらいなら棺に手を添えても良いとのことで、大切に触れさせていただきました。ピストル自殺した時(他殺説もありますが)の心情、そして母エリザベートも父フランツも、息子ルドルフのこの棺に泣き崩れたのかと思うと、なんとも言えない気持ちになります。
 
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棺の蓋部分にあるプレート。
 
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そしてこちらがエリザベートの棺。
 
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シシィのこの棺には、
夫であるフランツが泣き崩れました。
 
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蓋部分のプレート
 
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なんだか自然と、

エリザベートとフランツをつなぎ
 
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ルドルフとフランツをつないできました。
 
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当初この場所には3人に御挨拶をして次の予定に移動。くらいに思っていたのですが、実際に本物の棺を前にするとこの部屋から全く出られず・・・・

なんとここで2時間近く(!)もただただ静かに棺を前にし、この部屋で佇んでしまいました。
 
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そして夕方になってしまい、
なんと本日の公開時間が終了。

僕がこの日最後の退室者となってしまいました。

またウィーンを訪ねるときは、また必ず・・・・・
 
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帰りに滑り込みでポストカードやパンフレット・歴史資料を買い求め、その小さな売店のご年配のご婦人がフランツについて少しお話してくれました。
 
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外に出たらすっかり暗くなっていて、
僕が出た瞬間に教会の重い扉は閉じられました。
 
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本当はもっと早い時間にホーフブルク王宮の一部を見学するはずでしたが、それは別日に変更。教会から少し歩くと、目の前にはライトアップされたウィーンのオペラ座が!!
 
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美しい!!!
 
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旅の後半に、ここオペラ座でグノー作曲のオペラ『ロミオとジュリエット』(主演ロミオはあのファンディエゴ・フローレス!)を観劇しました。それについてはまた後ほど・・・

街中でハプスブルクグッズが並ぶお土産屋さんを横目に・・・
 
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この日の夜はオペラではなく、ライムント劇場で上演しているミュージカル『モーツァルト!』のチケットを押さえていました。(滞在中の各観劇チケットは全て日本で予約済み)

ここで初めて地下鉄に乗り、ライムント劇場へ!

ミュージカル『エリザベート』も上演されていた、
ウィーンでも数少ないミュージカル劇場です。
 
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1762年頃のシェーンブルン宮殿の鏡の間にて、マリア・テレジアの前で演奏を披露する少年モーツァルトのシーンをバックに記念撮影。
 
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史実では、モーツァルトとマリア・テレジアのこの出来事から約100年後に、同じ鏡の間で『エリザベート』の1幕ラストのシーンが繰り広げられます。

ということで、
まずは『モーツァルト!』の1幕を鑑賞。

幕間に外のカフェに行ったら、
こっそりエリザベートがこっちを見ていました(笑)
 
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終演後は劇場スタッフさんが快く緞帳をバックに撮って下さいました。
 
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ここまでがウィーンの1日目。


大満喫。大充実。大収穫。


2日目も乞うご期待(^_-)☆
 

 
田代万里生のフランツ・ヨーゼフ紀行
(2016年2月)
 
フランツ・ヨーゼフ紀行 ①日目