設計図の寸法はもっと詳しく書いて欲しい
ブログ開設から五ヶ月ほど経過し、その間にいくつもの設計図と見積書を見せていただきました。
私にメッセージを送って質問される方は「関東」「東北」「北陸」の方が多いです。
そして質問される方の多くは既に墓地を用意されていて、ほとんど民営墓地です。ご存知の通り、民営墓地は守らなければならない事がたくさんあって、その中であとから頭を悩ませるのが「指定業者制度」でしょう。
指定業者にはどんなメリットとデメリットがあるんでしょう?
都心近郊やその周辺で墓地を開発するとなると、多額のお金と時間が必要になりますし、最近はだんだん条例が厳しくなって簡単には墓地を作れません。
なので、石材業者は保証金を支払って墓地の指定業者になるわけです。
石材店側のメリットは
- 人気の墓地であればお客さんは向こうからやってくる。
- 値引きの必要がない。
- 主導権は石材店がとれる。
- お客さんが逃げない。
消費者側のデメリット
- 事前に石材店(指定業者の中から)を選んでおかないと勝手に担当石材店が決められる。
- 全く値引きをしてもらえない。
- 墓地を「いらない」と言ってもお金は帰ってこない。
- 石材店の営業が親身になってくれずに事務的に進めようとする。(一部の石材店)
これらを客観的にみてみると
民営墓地では、消費者が墓地(永代使用権)を購入してしまうと、その瞬間に全て主導権は石材店側に持たれてしまうと言うことです。
お墓の形も決められていたり、いろんな制約があったりしますし、墓地を決めた瞬間に「相見積もりを取れない状態」におかれてしまうのです。
お墓の価格も事前に決められており、指定業者が10社あったとしても最初に決められた石材店以外ではお墓を建てる事ができません。
私が都心や大都市圏で良い石材店を選ぶということは、良い民営墓地を選ぶことだ!と再三言っているのはこれなのです。
消費者の不安は何なのか?
民営墓地を購入した消費者の方々の不安は何なのでしょうか?
- 事務的に話を進められてしまう、説明が足りない。
- すぐに「出来ません」と言う。
- 見積書の価格が適正なのかどうか分からない。
消費者は民営墓地を手に入れて何回かの説明をうけると、ある程度の金銭的出費を覚悟しています。これは私がメールのやりとりなど何人もの相談者との意見からも言えることなのです。
墓地を手に入れてしまったらもうどうしようもないので、後は構造や石の選び方をアドバイスしています。
ところが
設計図が不十分だし、肝心の寸法が入っていないところがいくつもあって、なかなか正確に数字をはじき出せないのです。
民営墓地で指定業者になるくらいですから、ある程度大きな石材店だと思いますが、相談者に見せてもらう設計図はどれもこれも不十分なものばかりです。
それでほとんどの場合、見せていただいた設計図に対していくつか必要な事項を伝えて石材店に聞いてもらっています。
今まではそんなに問題になった事はありませんが、(価格が地方より高いのは当たり前なので)、構造にだけは注意してもらっています。
ただ私は素直に感じた感想としましては、
寸法が入ってない箇所が多くあったり、点線で構造を示してあるわけでもないので、実に不親切な設計図だと思いました。その背景には「客は逃げないんだから・・」という本心が見え隠れしているように感じます。
営業マンというもの、決まってしまった客との交渉は、おきざりになりがちです。
私も無かったとは言い切れません。ただそうやって過去に失敗した事を振り返った場合、「やはりほめられた営業じゃなかった」と反省しか出て来ません。
営業マンは数多くのお墓を建てますが、消費者は一生に一回しかお墓を建てられません。その思いを良く考える事が必要ではないかと思います。
ほとんどの方が墓地を手に入れてからの相談なので、
「墓地を手に入れる前に相談されれば良かったのに・・・」というと皆さんもっと早く宮崎さんのブログを読めば良かったと言われます。
今悩んでる事は、私がアドバイスしてあげられる事によって大半の事が理解できるようにあると思いますので、遠慮なさらずに相談してくださいね。