永代使用権と墓地の種類 | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

富山・石川でお墓の購入を考えてる方
関東や都市部、その他の地域で墓地を購入しようとしてる方、
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「永代使用権」


墓地の所有権は「宗教法人」か営利目的の無い法人に限られています。その為墓地は土地としての売買ではなくて、お金を払えば永遠にその墓地を使用できる権利です。

「永代使用権」の決まりごと


  • 墓地を使用する権利であって、土地所有ではない
  • 他人に貸したり売ったりできません
  • 墓地の移転などで返してもお金は戻りません
  • 相続は血縁者(お墓の継承者)以外には認められません
  • 固定資産税や相続税の対象にならない
  • 年間管理料が必要です
  • 場合によっては「50年」などと年数が決められてる場合があります


気になるのは「永代使用料」ですね。
都心では墓地は狭く広さは0.81㎡以下が多く150万前後からです。中には0.25㎡とかかなり狭い墓地もあります。そもそも都心で墓地を所有してるのは寺院以外にはほとんどありませんので大きさも広くはありません。

東京に住んでる方のお墓を県内で建てた事が何回もあるんですが、「墓地は1㎡で200万円、お墓が200万円で全部で400万円と言われました」と聞いた事があります、その方は杉並区に住んでいらっしゃる方でした。都心から離れるにつれ敷地も広くなり価格も安くなります。

埼玉郊外は一坪半で30万くらいから、千葉は一坪で30万くらいから、神奈川では一坪60万くらいからの墓地が多いようです。

公共墓地は住民票がないと申し込む権利もありませんので、引っ越す以外に求める事はできません。価格が安く制約もないので人気がありますが競争率が高くどうしてもお墓を建てなくてはならない方々にとっては困った問題です。

地方都市では自治体によって大きく環境は違ってきます。公営で4㎡:18.2万円 (太閤山公園墓苑、管理費:年2,100円)というような嘘みたいな安い価格もあります。民営だと3.3㎡あたり30~50万円くらいです。寺院墓地だと100万円するところもあります。

寺院墓地の特徴


  • 市街地にあるのでお参りするのに便利
  • 何でも相談しやすい
  • 管理が行き届いています
  • 原則として建てられるのは檀家のみです
  • 自由にお墓を建てられない場合が多い
  • 石材店を指定される場合があります
  • 永代使用料は寺院によってかなりの差があります


寺院は檀家さんの寄付で成り立っています。なので寺院墓地で建てる場合は住職さんと十分な面談をしてきめてください。地域にもよりますが寺院墓地では跡継ぎが居ない場合は建てられない事があります。

通路が狭いなどの理由から墓前燈籠は建ててはいけないとか、極端に大きなお墓を建ててはいけないなどの制約は少なからずあります。お寺さんにとってどの檀家さんも大事なので突出させたくないのではないでしょうか。

大きな歴史のある寺院では境内の中に無縁になったお墓が多く見られる場合があります。通常無縁になったお墓は解体しお寺の納骨堂に移されます。お寺の檀家に石材店がいた場合は住職さんはその石材店を指定業者として古いお墓を解体してもらいます。

寺院に指定業者が定められてる時は「檀家」「町内の石材店」が指定業者になってる場合があります。檀家でなくても町内の石材店はお布施などしているからです。檀家が少ない寺院は町内から寄付を集めなければならないからです。

その他の理由としては、仕事ぶりが良いとか無縁墓の処分に協力してくれたとか寺院との結びつきが強い石材店が指定業者になっています。

都心の寺院では東京近郊に寺院の墓地を用意している場合もあります。必ず石材店を指定されます。

公共墓地の特徴


  • 宗教が自由
  • お墓のデザインが自由(墓地公園を除く)
  • 競争率が高い
  • お骨がないと申し込めない場合が多い
  • 住民票がその自治体になければならない
  • 石材店を指定される事がない
  • 永代使用料や管理料が安い

お墓を建てる側から見たら公共墓地は制約も少なく金額もやすく願ったりかなったりなんですが、都心では絶対量が圧倒的に少ないのが難点です。本当の都心では公共墓地といえども庶民には手がとどきませんが。

書面上(埋葬許可証など)の手続きも必要になります。生家から離れて住所がある場合は自分で寺院を探さなくてはなりません。葬式がある場合などは葬儀屋が提携してる寺院を宗派ごとに紹介してくれます。

民営墓地の特徴


  • 宗教が自由
  • お墓のデザインが自由
  • 設備が充実してるところが多い
  • 石材店を指定される
  • 都会では運営母体の経済情報を調べる必要がある。

寺院や財団法人、社団法人が経営や運営してる墓地。実際の開発は不動産屋や石材店の場合が多い。

石材店が指定されてるので出された見積書の金額でお墓を建てなくてはなりません。それが嫌なら他の墓地を探す以外に方法はありません。

住宅会社が農地を買い上げ用地転換して宅地として販売するのと同様で、それは企業努力というしか無いのではないでしょうか?「高い」と思ったら他の場所を探すしかなくて、それは不動産の購入や賃貸などと変わりはありません。

消費者の方がお求めになりたい墓地があった時に誰に相談すればいいのか分からない場合にこのブログなどを読んでいただければいいなと思います。

第三者のアドバイスの必要性



お客様と一緒にある公共墓地に出かけました。その時に「○○様、自分でよいと思う墓地はどの区画でしょうか?」と聞いてみました。

その方は迷わず「カド地」を選ばれました。その後に私が選んだ墓地をご覧になってお客様は不思議そうな顔をしていおらしゃいました。

「なぜMさん(私です)はこの場所を選んだんですか?」と聞かれたのでスケールを取り出して、

「見て下さい、この墓地は縁石が回っています。寸法を測ってみましょう」といって図りました。

中の墓地は規定の寸法でしたが、カド地は15cmほどの縁石を含めての墓地でした。

「へえ~、カド地は狭いんだね、聞かなきゃ分からなかったよ」と言われました。

その墓地にはなんとその縁石にまで乗り上げて施工してあるお墓もあってビックリしました。

お客様に「見て下さい、縁石に乗り上げていますよ。下はコンクリートです。
コンクリートと石はどちらが先に風化しますか?」と聞いたところ、

「こんな酷い施工する石材店もあるんだねえ」と言われました。

そして私はお客様に「カド地」ではなくて既に両側にお墓が建ってる場所を勧めました。

「何でこの場所がいいんですか?」とお客様。

「見て下さい」と少し離れた場所のお墓を見せて、「ほら埋め込んである敷き石の高さが右と左で高さが違います。

水は必ず低いほうに流れます。隣のお墓が敷石を高くされたら水が流れてきますよ」と説明しました。

その墓地は縁石の中に敷石をはめ込まなくてはならない形状だったので絶対見なくてはならないのは両隣のはめこんである敷石の高さなんです。

そう説明するとお客様は妙に感心されて「決めたよMさん、あんたに建ててもらうよ」と笑顔で言われました。

この瞬間が好きでやってる私にとって実にありがたい瞬間でした。

このように墓地で見なければならないところはいっぱいあります。墓地選びからさえも私のような専門家(すいません、偉そうで)に相談されるのが良いと思います。