産地偽装の実例 | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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悪徳業者・石材業界



残念ながらこの業界に「悪徳業者は存在しません」とは言い切れません。

私の住む地域には「悪徳業者」として認定できるような業者はいません。いるかもしれませんが今のところ耳には入ってきません。

最初から騙そうと思ってる業者はそれこそ詐欺にあたりますので、いまそんな事をする業者がいたらよっぽどの事でしょう。

悪徳業者がやること



  • 「産地偽装」
  • 「見積書の水増し」


悪徳業者のやる事はまだまだあるのですが、「産地偽装」と「見積書の水増し」が多くを占めるのではないでしょうか。

産地偽装のニュース



新たな産地偽装・・・今度は『墓石』で始まるこのニュースは直ぐに私たちも知ることとなりました。



新たな産地偽装・・・今度は『墓石』

このニュースは私たちの業界の中であっという間に広がりました。
以下ニュースの内容です。

何年も前から「産地偽装」については問題があり、各営業マンは絶対に産地偽装をしてはならないと指導されていたので私たちは「産地偽装」に関しては敏感になっておりました。石材業界もかなり前は輸入した原石を国産だと偽って販売した事があるそうですが、それは私が墓石業界に入る前の事ですが。
ニュースに戻ります。

内容をまとめますと、
①父を亡くしたAさんは国産の大島でお墓を建てて費用は350万円。
②材質は大島の中でも極上品。
③日本石材産業協会の副会長、射場一之さんに鑑定を依頼。
④施工自体がお粗末。
⑤本当は大島ではなくて韓国の『陰城』だった。
⑥産地証明書は偽造。
⑦警察に被害届を提出。
⑧販売した業者は昨年11月からシャッターが閉まったまま。
⑨販売業者が墓石卸売業者に騙された。
⑩石の卸売り業者は石の種類について話をしたことは1度もない、石を運ぶ注文を受けただけ。
⑪『等級偽装』も行われている。
⑫目利きではない小売店さんが非常に増えている。
⑬全国の消費生活センターに寄せられた石材の品質に関する相談は、ここ数年、毎年100件以上にも上る。
⑭Aさん夫妻は石を販売した業者に購入代金の全額を月々返済させる約束を取り付け、警察の捜査は中断している。

「大島」という石は実は私は一番好きな石なのです。二十年や三十年は全く劣化しません。(それより古い大島は見た事がないもんで。)ずっと光沢も失わずやはり天下の銘石だなと思います。
このトラブルの要因を語る前に、香川県で大島を主力にしてる石材店さんのブログに興味深い事が書いてありました。

  • かなり以前から大島の偽者が出回っている
  • 地元の愛媛や香川ではそうでもないが他県へ行くとあきらかに違う石が大島石として建てられてる
  • そのほとんどが中国の石で仕入れ値は製品価格で3~5倍も違う。
  • 産地証明は金さえ払えば何枚も作ってくれる。

大阪の産地偽装の事件の要因は



  • 関西では「大島」はとても人気がある
  • 商社か卸売り業者のどちらか、あるいは両方が偽装の主犯
  • 石材店に石を見る目が無い、技量不足。あるいは嘘をついている
  • 産地証明が簡単に発行できる


中国には日本で採石できる石が必ず発見出来るといっても過言ではありません。となれば「見分けがつかないなら、こっそり安いのにすり替えろ。」というわけで商社よりも卸売り業者がこっそりすり替えた可能性があります。

もう一つ言えるのは石材店が嘘をついてるかもしれないという事です。石材店は事件が明るみに出たから平謝りに謝って自分も知らなかったと言っていますが「陰城」と「大島」を見間違う事など有りえないです。もし見間違うとしたら「大島」の等級が低いかとても製品にならないような「大島」であるかのどちらかでしょう。

私はお客さんのところに石の見本を持っていくんですが、この石材店はAさんに石の見本も見せなかったのでしょうか?普通に「大島」を見せたら「陰城」と違うのは明白ですから、石材店がもしAさんに石見本を見せたら、最初からそれは「陰城」だったのかもしれません。

今回はたまたま花立などの不具合があったので疑問をもったAさんが行動に移したわけですが、その影で「騙された事に気がつかない人」がたくさんいるんじゃないでしょうか?どちらにしろこの石材店には過去に建てたお客さんが「俺も騙されたんじゃないか?」と押しかけたんじゃないでしょうか。

そして「産地証明」がいい加減だったというのも大きな問題です。最近はどの丁場で採石したのかも明確になってきてるので以前よりは信頼できるようになりました。「産地証明」は大事ですが「産地証明」をもらったからといって安心できるもんではありません。

それと「等級偽装」が行われてるという事実も重要です。これをハッキリさせるのはかなり難しい問題です。大きな石材店なら大丈夫かといってもそうでもなくて、「食肉偽装」の時には「雪印」でさえも偽装に加わっていたのですから。

そう考えると何を信じていいのか分からなくなります。実に難しい問題です。石材店の人間性に頼るしかないのですから。
「見積書の水増し」は次の記事に書きます。