同時代を撃つ―情報ウオッチング〈3〉 (講談社文庫) | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

本書はジャーナリストで評論化の立花隆氏が

『週刊現代』に連載していたコラム

「情報ウォッチング」の第3弾であり、1989年の

時事をまとめたものです。リクルート事件に

ソ連崩壊と、時代を偲ばせます。





今となってはこのシリーズを読んでいると、

『隔世の感』と言うものがなくはありませんが、

自分のケースにしても物心がつくかつかないかの

あたりだったな、と言うことを思い出しておりました。

本書はジャーナリストで評論化の立花隆氏が

『週刊現代』に連載していたコラム

「情報ウォッチング」の第3弾であり、1989年の

時事をまとめたものです。

やはり、今読むと

「あぁ、当時のことは昔になりにけり。」

と言う感が正直否めなかったのですが、

「1989年」

と言う一年が激動のものであったと言うことを

この文章を書きながら考えてしまいました。

東ヨーロッパや旧ソ連が激変し、現在のEUに

結びつく流れとなりつつある中で、リクルート事件が

起こり、『悪魔の詩』を翻訳、出版したものには

『死刑判決』がイランで下され、実際に犠牲者が出たと

言う話など、様々な事象が語られる一方で、

フランスでは政治家の下半身事情、要するに

艶聞には寛容なのかと言うことや、中国では未だに

タブーと言われる『天安門事件』についての話まで、

「あぁ、ここが今に続くのか。」

と言うことを今回も改めて感じさせてくれました。

『歴史』と言うものがつながっていることを気づかされ、

ほんの少し前のことをこれほどにまで忘れ去って

しまったのか…。一方でそんな「絶望感」も

味あわせてくれる一冊でした。





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