こそこそと
誰にも言わずに受けていたワインエキスパートの合格通知が届きました。 やったー
この数カ月、友達へのメール&飲み会を自粛して、パン焼き&ケーキ作りを封印、家事も必要最低限にして取り組んだ試験。
ずっとブログをお休みしていたのも、勉強の時間を確保するためでした。(心配して連絡下さった方、ホントにすみません)
何年も前から1年の始まりの日になると
「フランスとイタリアワインをちゃんと勉強する。」を、その年の目標にしていたのですが、第3世界のワインに興味が無く、ワインエキスパートの勉強する気持ちはゼロだったんです。
だけど・・・目標が無いと勉強って進みません。
フランスワインの勉強はしないまま、ワイン関連の本はどれも10ページほどしか開いた形跡がないまま、どんどん溜まっていくはめに・・・。(オットも買うので更に増えていった)
そして、やっと今年 「こんなんじゃダメだ。 オオカミ少年を返上するのだ。チリワインだって勉強しちゃうぞ。」と、開始したのです。
以下 試験までのお話しです。 そーとー長くなります。 ご興味ありましたらどうぞ
今年元旦。
恒例の【今年の目標】発表会。
「ワインエキスパート受験」を掲げた自分自身に半信半疑のまま、とりあえず募集が始まったら考えようと、そのまま数カ月経過。
4月になって試験案内が到着。
さて、スクールに通わずどのように勉強するべきか・・・。
本屋さんで一番自分に合いそうな本を購入(30日間ワイン完全マスター)して GW開けから勉強開始
開始後、数分でくじけそうになる。
「なぜ、こんな細かい事まで覚えなくちゃいけないのだー。」 とか
「大学時代に散々勉強した公衆衛生のカケラも頭のスミに残ってないなんて・・・」と、トホホ状態。
「いやいや、ここでくじけたらいつもと同じ。がむばらねば」とを入れる。
・・・・・が、ドイツでまたまたくじけそうになる。
とにかく、あの濁音満載の言語に拒否反応。
そしてドイツ人気質なのか、ワインに関しても取り決めがやたらと多く、かなりウンザリ
なかなか覚えられないドイツに苦戦、2週間以上を費やしてしまい気が付いたら6月中旬。
「ふと、このままでは試験に間に合わないのでは・・・」と思い始め、生活を変える事にしてみる。
1日1時間の勉強を目標に、まず自分から友達を誘って飲みに行くのを止め、ブログは1日の勉強が予定のところまで終わったら書こう、という事にしたら、結局書けなくなってしまいました☆
それでも、時間を確保するのは難しかった~。
6月後半、募集の締め切りが近づいてきた。
「とりあえず、さらっと一通りでも終わらせてから申し込む。」と自分の中で決めるも、募集の締め切りは7月中旬。その頃はバカンス中で不在なので、7月上旬、ボルドー、ブルゴーニュ、イタリアが手つかずのまま、見切り発車で¥24500を入金して、ため息
7月中旬~下旬、バカンスから帰ってきてからは、我が家の大きなイベントの花火観賞宴会の準備。
今年は友達にもお手伝いをお願いして持ち込みをしてもらって開催
みんなが帰った夜、オットに「ここから試験日まで真剣に勉強します。ご協力お願いします。」とペコリ。(ここでの協力とは、ご飯や家事がちょっと手抜きになっても見逃して欲しいという意味です。)
さてさて。 ここで効率よく暗記出来る方法はないものかとネットで検索していろいろ試してみる。
まずは、カクテルパーティ効果。
これはパーティなど音の多い場所に居ても、自分に必要な言葉だけは聞こえてくるというもの。
お勉強の出来る小学生はリビングで勉強しているというのもこの効果なのだとか。
で、早速スタバで本を広げてみるも、隣の男子の鼻をすすり続ける音が気になり、頭に入らず10分で断念
お次は夜に勉強する事。
ドラマで脳科学者演じるキムタクも言ってました。
「記憶は寝ている間に整理される。」って。
だから寝る直前に勉強するのが良いのだそうです。
早速実行。
2、3日はイイ感じですすんでいたけれど、ある日「眠い~~~、カンバロ。でも眠すぎ~。」と机に向かっていて、翌日に前夜のノートを確認したら、ミミズがいっぱい。
読めない字の中でかろうじて読めた文字が「ネット被害」・・・・・どうやら夢を見てたみたい。
で、この勉強法も中止
そしてアロマテラピー。
ローズマリーの香りは記憶力アップ
これは効果があったんじゃないかな~。 スイスイ進みました。
さて、試験2週間前。
やっとこ過去問開始。
この時点で思っていたのは「試験を受けに行くべきか、どうか。」
支払った受験料はさておき、受けに行く事で時間をも無駄にするのではないのか!というネガティブなこじつけで、こんな事を考え始めていました。
そして2日前、ようやく過去問終了(古い問題集もあったので、過去問はいっぱいあったのです。)で、これはイケルかも。と思い始めたのでした。
試験2日前、苦手なドイツワインを高めようと、お久しぶりの祥瑞へ。
ここで勧められたのがフランケンのワイン
飲んでフムフム。帰って地図でフランケンの場所を確認。
そして! なんと! 1次試験でフランケンの場所を問う問題が出たんですー。
・・・・・なのに間違った
***** 8月23日 一次試験試験当日 *****
試験会場は札幌プリンスホテルのパミール館。
受付時間ジャストに着き、「いざ!戦に。」 と、一瞬見回した時にに目が合ったのは、我が家ヘビロテのお店で働いてる女の子・・・
「あれ?なんでいるんですか?」
「あ、いや、その、受けに来たの。(コソコソ)」
誰にも会いませんように・・・
そう思えば思うほど、誰かに会ってしまう法則
こうして私達は同志となったのであります。(彼女はソムリエ受験)
席に着いて解答用紙をぼんやり眺めていたら、解答欄が100まである事に気がついて動揺。
昨年は70分70問。 今年は70分100問。
「えーっ。これって知らなかったのワタシだけ? ワインスクールに通っていた人達は知っていたとか??」
マズイ。 70問だったら細かいトコは出ないだろうと高をくくっていたのです。
そんなこんなで試験開始。
ケアレスミスが無いように、じっくり取り組む。
50問おわったところで時計を見ると30分経過。
余裕がない~。 だって、まだマークシートは真っ白。
ここで終了15分前になったら解くのを止めてマークシートを埋めていこうと決め、スピードアップして進む。
最後の10問くらいは問題をキチンと読む時間も無く解答に○を付けてマークを始めるも
「間に合わないかも・・・」という、いらないスリルで、手がプルプル震えてキレイにマーク出来ない
終了2分前、ギリギリですべてを終えた時は放心状態。 グッタリ
その後は「ダメかも。」とトボトボ歩いていたら、いつの間にか家に着いていたという感じ。
食欲も無く、「今日の事をリセットしたい。」と早めに就寝。
翌朝ネットで解答速報を見つけ、恐る恐る答え合わせ。
「ん?意外に合っている。」と元気回復。 85点。 よしっいける♪
(でも、一番頑張ったドイツは3問中2問不正解でガックリ。)
夜、オットに喜びの報告。
昨日の試験の事を覚えている限り話すと、彼の顔が段々曇る。
「君は、マークシートの試験において1番いけない事をやってしまった。」と言う。
彼の話しによると、マークは10問ごととか、1ページごとにチェックしていていくのが常識らしい。
喜びから転落
マークミスしてるかも。と思うと結果が出るまで不安で2次試験の勉強に取り組めない
9月2日。
ソムリエ協会のHPで合格発表のページに番号を発見。良かった~。
その夜、同志の合格も確認。 ひとまず祝杯
さて、ここから3週間で2次試験の勉強とテイスティングの練習だっ。といろいろネットで検索していたら
誰かのブログで「ワインエキスパートの2次試験まであと2週間と少し」という文字を発見。
「間違えてた、日程。3週間あると思ってた。 大変だー」
「たくさんワインを飲まなくっちゃ。」と思っているところに、友達から嬉しいお誘い。
ホテルで行われたワイン業者さんのテイスティング会に連れて行ってもらう。
カジュアルワインからお高いワインまで選び放題なのに、3000~4000円くらいの単一品種に絞って試飲。
普段食指が動かない第3世界のワインを一気に確認。
もっと違うワインをお試ししたかった~
更に、試飲の勉強用として2次試験対策18本テイスティングセットなるものを購入。
ワインが届いた日からは、オットに1日に2本以上ずつ抜栓してもらいブラインドテイスティング&模範解答チェック。
(この模範解答、実は曲者で、とっても若いワインでも≪飲みごろ≫が正解。 どんなに酸っぱくても≪バランスが取れている≫が正解だったりするんです。 なので、点をもらえる解答術を身につける練習。)
ところで、2次試験のブラインドテイスティングは4種類。 うちワイン3種類で、その他1種は、泡盛、アルマニヤック、チェリーヒーリングなど。
これらのワイン以外のお酒をすべてを揃えるのは難しく、いくつかのミニチュアボトル(コアントロー、バーボンなど)は買ったものの、基本的には試験として捨てる事を選択。
ただ、ひたすらグラッパが出る事を祈りつつ。
試験2日前
セットで購入したワインのリースリングの状態に疑問を感じて、でも何かもう一度確認しなければ後悔するような気がしてヴィノスやまざきに飛び込む。
「ドイツの辛口リースリング下さいっ。」
ドイツは無かったけれど、フランスのリースリングを購入して試飲。
(で、出たんです、試験に。ドイツリースリング)
***** 9月20日 2次試験当日 *****
極度の緊張状態で試験会場へ。
タクシーの中で決めた事は「第一印象で、香りだけでワインを決める。」
というのも、家で練習をしていた時に、悩んで変えると間違う事が多かったから。
それに、数日前にあったワインの師のひとり(と、ココロの中で勝手に思っているA氏)が、「ブラインドコンテストの時は1滴も飲まずに香りだけで優勝した。 飲むと分からなくなる。」と言っていたから。
まずは15問の口頭試問。 サービス問題と、ちょっとひねった問題あり。
もうちょい本を読むんだったと後悔。
(後で答え合わせをしたら12/15でした。)
そして、そのままテイスティング試験。
配られた4つのINAOは白ワイン2種、赤ワイン1種・・・と濃い茶色い液体。
「グラッパじゃない」
開始の合図で、まず不安な茶色い液体をクンクンしてみる。
「これは・・・ワタシの嫌いな香り。 アマレットだっ。でも、アマレットって茶色だったのね。」
これに気を良くして、ワインのテイスティング開始。
まずは3種類、軽く、クンクンと嗅いでみる。
① リースリング
② ???
③ ボルドー
そして、鼻の奥までゾゾゾーッと嗅いでみる。
① やっぱりリースリング。 ドイツっぽい。
② この塩おかきの香り(自分以外の人は首をかしげる表現)はシャルドネだ。 でも薄い感じ?
③ 絶対ボルドー。 ってことはカベルネ。
視覚、香りの印象をマークしてから飲んでみる。
① ドイツリースリング。
② 日本シャルドネ。
③ ・・・・・メルローかも。
でも、第一印象でマーク決める。を貫き
① ドイツリースリング
② 日本シャルドネ
③ フランスカベルネソーヴィニヨン
④ アマレット
でファイナルアンサー。
結果は、①②④は正解。 ③はフランスメルローでした。
(テイスティングは試験終了直後に、品種、国、ヴィンテージの発表がありました。)
安全圏かな~と思いつつも、結果発表までやっぱり心配。
そして、解放されましたー。 嬉しい
でも、ワインは奥が深い。
やっと、基礎知識がついたとこ。
これからは、ちょこっと考えながら飲む。 もっとワインを楽しむのだー。
***** 完 *****