閉じられたページの中の
密（ひそ）やかな風の感触
みつけだす真実は
いつだって そこにある
注がれる瞳の奥に
ただひとつ 眠る記憶を
あの空に放り込む
めまい連れながら
どこまでも 続く階段
僕たちは 感じあう
その先の視界さがして
ふりほどく幻は 遠くの残像
僕たちは 解き放つ
限りないスペクトル
いつか聴いた 声にとどくまで
真夏の冒険
その部屋に 沈む夕陽は
気づかない夜のはじまり
終わらない温（ぬる）さから
抜け出せば 光りだす
ささやかな現実たちが
音もなく すれ違う街
もう一度 振り向いて
忘却さえ忘れ
形（かたち）なく 続く滑走路
僕たちは 重ねあう
まちがわず たどりつけるまで
ふりあおぐ眩しさは 夢限の残像
僕たちは 蒼き階層
透明なオリジナル
いつか消えた 虹に出会うまで...
真昼の喧騒
僕たちは 響きあう
その先の鼓動さがして
めぐりあう幻は いつかの律動
僕たちは 解き放つ
限りないスペクトル
いつか聴いた 声にとどくまで
真夏の冒険
-since. 2003-