59.連絡 | いつかまた君と会う日のため(自殺・自死遺族ブログ)

いつかまた君と会う日のため(自殺・自死遺族ブログ)

2013年12月、最愛の妻をうつ病による自死で亡くしました。
結婚して1年1ヶ月、あまりにも短すぎました。
体に障害があったけど、懸命に生きていた妻。
妻の事を忘れない為、初めてブログを書きます。

その日は、アポを取った会社に新規営業へ行っていた。


客先の反応も良く、初めて行ってたにも関わらず、さっそく見積もり案件をもらった。



「年末だったけど、来年に向けて幸先がいいな。」



そう思ってその日の仕事を終えた。





仕事を終えて、妻の待つアパートへ車を進める。


冬なので日が暮れるのが早い。


もう日が暮れて真っ暗だ。




今日は火曜日か、、、。



昨日の夜中、あみちゃんが好きな海外ドラマがやってたな。


あのドラマだけは楽しみにしてたから、夕食の時一緒に見よう。



もうすぐアパートに着くな、、、。



そんな事を考えながら運転していたら、電話が鳴った。



会社からだった。



「奥さんのお義母さんから、電話がありましたよ。すぐあみさんの携帯に連絡して下さいって。」



お義母さんから?



お義母さんは、私の携帯番号を知らない。


だから何かとても大事な用事があって、会社の番号を調べて電話を掛けてきたのか。




何だろう、、、、。



もしかして、あみちゃんに何かあったんじゃないだろうな、、、。



とても不安な思いで、電話をした。




お義母さんが電話に出た。


泣いていた。


「もしもし、yoshiちゃん。ごめんね。

あみちゃんが、、、あみちゃんが、、、、。

うちで首を吊って、、、、、。

もう、、、、もう、、死んじゃってて、、、。

ごめんなさい、、、、。yohiちゃん、許して、、、。ごめんなさい、、、。」





その瞬間、自分の世界が壊れた。





「嘘だ!そんな!そんなバカな!嘘だ!!!!」

電話に向かって叫んだ。



「ごめんなさい!ごめんなさいぃ!」


お義母さんはずっと謝っていた。



私は電話を切ってしまった。


もう家の目の前だ。



そんなバカな!


あみちゃんが死ぬわけない。

そんな事あってたまるか!



車を停めて、玄関に向かった。





そんな訳ない!


あみちゃんが死ぬわけない。


いつもみたいにアパートで俺を待っててくれてる。


いつもみたいにソファーに座って俺を待っててくれるはずだ!




玄関のドアを開けた。





家の中は真っ暗だった。






そんな!嘘だ!!



すぐ部屋の電気をつけて回った。



嘘だ!そんなの嘘だ!


いてくれよ!部屋にいてくれよ!




寝室を見た。


妻が朝起きた時のまま、ふとんがめくれ上がっていた。


クソッ!いないよ!



キッチンの電気をつけた。


誰もいない。きれいに片づけられたままだ。




和室も見た。


ここにもいない。





リビングの電気をつけた。


リビングの入口に置いてある、結婚式の時の写真が目に入った。



幸せそうに寄り添っている。

http://ameblo.jp/loveemichan/entry-11796214232.html




誰もいない。


朝、ソファーに座って私をじっと見ていた妻は、もうそこにはいなかった。



誰もいないソファーがそこにあるだけだった。




その時悟った。


もう妻はこの世にいないのだと、、、。





「約束したじゃんか!一緒に乗り越えようって!

何でだよ!俺を置いてかないでくれよ!頼むよ!


嘘だ!こんなの嘘だ!!」



そういって床に突っ伏して、泣き叫び続けた。






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