望郷の父・・・25 長女の背景「実家で過ごす産後」 | 魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

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無意識のストレス反応を意識的に変化させて
気づきと自然治癒力を高め 自分や周りのひとの存在に光をみる人生を楽しんでいます

望郷の父・・・目次

 

 

初めての子を出産したばかりの私だったが

両親の、実家の不安定な空気に
のんびり産後の養生と赤ちゃんのお世話をする‥‥という気分ではなかった
(そのときの私は そうだった)

妻の父が営む小さな町工場で働いていた父は
母の存在に頼って 仕事をしていたのだろうか
母が 産後の娘と孫の里帰りの間
仕事を休んだり、早めに切り上げて帰ることに
不快どころか、恐怖すら
感じているようだった

心細さを素直に表現できないものだから
不安を怒りに
恐怖を脅迫に
変換させて、母を攻撃する父だった

母も このときとばかりのように
私と赤ちゃんを 「盾」に
父の不安を煽るような態度をとるものだから
(私には そう見えた)

私は 身の置き所がなかった


今なら、自分が どうしたいのか
自分に たずねることができるかもしれないけれど
そのときは
「私がどうしていたら、この家は うまくいくのだろうか」
と その場がおさまることしか
気持ちを向けられなかった


父は 私が赤ちゃんに授乳しているそばに来る

娘の授乳姿を 間近に座って見ている


勘弁して欲しかった


だけど、それが言えなかった


純粋に 「娘が孫娘に授乳している」と 見ているのなら

父を傷つけるじゃないか(この頃と同じだな→


そう想うと

「今は 来んで」

と 言えなかった



母が 赤ちゃんをかわいがってくれるのはわかりたいけれど

ずっと だっこしたままで

母の代わりに 私が 家事をするのは

腑に落ちないものがあった



‥‥私は なぜ ここにいるんだろう?



はやく 自分の家に 帰りたかった