バブルぷりめいん三國志 (第弐章): Sansui (サンスイ) AU-α907DR | B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

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わたくしを通り過ぎた、お~でぃお機材(中古ばっかり)たち(笑)

先回書いたE-305様 の、奏でる世界に浸りながらも、
わたくしの胸にはとある思いが、去来してやまなかったのです。


山水さんの907ってば、どんな雰囲気なのだろう。。。


そもそも山水さんのあんぷに、激しい興味を持ったのは、
それは自宅リフォーム直後の、2007年暮れのこと。
新装成ったお部屋の具合を、確かめようとするついでに、
知人の607MRさん に、聞き惚れたのが始まりで、
でもその当時は懐具合も、寒風吹きすさぶ有様で、
だから乏しい小遣いの、範囲でぎりぎりやりくりできる、
「あるふぁ607しりーず」 の、聞き比べで 我慢する中で、
ひときわ印象深かった、607DRさん の歌声に、
「いつかこのひとの姉さまをも」 という、思いを募らせていたのです。


タイミング良く2009年の、正月に 「福袋せっと」 と称して、
ほかの機材と抱き合わせられた、特売品を見つけてしまい、
見た目も遠き南国の、甲虫の如く艶々として、
リリース時期もE-305様と、ほとんど同じだというに、
トラディショナルな雰囲気と違う、近未来的な精悍さを見て、


矢も盾もたまらなく、なってしまったのです。


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その体内には圧倒的な、”巨大とらんす” が鎮座ましまし、
支える脚もなんと 「純銅」 で、まぁ大物量投入系の、
アンプについては苦い印象も
、まったくないではなかったけれど、
でも妹さんが聞かせてくれた、豊かで厚い情感と、
腰の粘りを十分利かせた、ぐるーぶ感など期待したところ、


思ったよりも泥臭くない、洗練された印象に、
「上位機種」 の所以たるものを、見せ付けられた気がしたのです。



そう、「泥臭さ」 やら 「野趣」 なんか、

むしろ607DRさんのほうが、うまく表現したようで、

だから単純に音色の、好みで言ったら妹に、

軍配を上げなかったとは、言い切ることができなかったけど、


でも 「姉」 としての体面上、ワンパターンでは済まないのでしょう。

思いに任せて歌を紡ぐも、それはそれなりに大事だけれど、
独りよがりにならないようにと、深い経験を重ねたが故の、
節度にも似た抑揚を、随所に感じて取れたのです。

無論やんちゃな面影もあり、かつては随分 「ぶいぶい」 鳴らした、

されども今は荒ぶる力を、内なる大人の 「座った腹」 に、

見事に育てた 「女傑」 のような、そんな印象を持ったのです。


そして607DRさんと、決定的に違っていたのは、
中高域の 「伸び」 というのか、まるで全身に浸透するような、
「えなじぃ」 感の表現であり、それは 「ばらんす」 接続にすれば、
その印象を一段高めて、姿形鮮やかな音像が醸す、
整然とした音の波紋が、広々とした空間内に、
広がるさまが見えるようでした。


ただ、「はいえんど・ぶらんど」 の、香りというのか?心くすぐる、
「気品」 だったり 「リッチな感じ」 を、このひとから嗅ぎ取ることは、
やや難しい注文のようで、その部分だけは時代を下って、
リリースされた一連の、907のシリーズでさえ、
正直申せば乏しいように、わたくしの耳には聞こえたのです。
※ いくつか あったりみてっどもでるは、少々事情が違うようだけど。


そうは言っても説得力は、十分に過ぎるものがあり、
昭和歌謡の女帝 だったり、男装したる麗人が、

集い舞いたる 舞台のように、華やかでかつ開放的な、

ステージ感を目の当たりにして、その場から動けなくなることも、

往々にしてあった程だし、

それが、かの 「あきゅふぇーず」 様と、その方向こそ違って聞こえど、

「信号波形」 を忠実に、再生せんと命を懸けた、

その心意気の結果であれば、


取って付けられた 「雰囲気」 なんざぁ、邪道なんだよ!!!

と、目を吊り上げて、口角泡を飛ばす人たちの、

気持ちもようやく分かってやれたと、


そんな気さえも、したのです。