続・英文法の独学の仕方 | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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英語や芸能など、思いついたことを適当に書いていくという、そういうブログです。

英文法は問題を通して覚えるのが効率的です。なぜなら、学習者が不得意な情報はほぼ絞られており、文法問題はそういったところを中心に問われるからです。



また、出題側には「どういった問い方をすればその項目について知っているかどうかが調べられる」といったことも経験的に蓄積しています。そのため、英文法問題を解くことで、自分がわからないことを確認できるだけでなく、その情報のどこにポイントがあるかも理解することができます。



大学受験用の英文法問題集と、一般向けの英文法問題集を比べると内容に差があります。目的にちがいがあるのだから内容的に差があるのは当然ですが、概して一般向けの文法問題集は、残念ながら質の面でも高いとは言いがたい気がします。



一番顕著なのは、「文法」と「語法」が区別されていない点です。



「文法」とは英語の構造に関わる情報と、話者の見方や時間のとらえ方に関わる情報です。「語法」とは単語の使い方のことで、辞書を引けばわかるような語彙の個別情報です。



英語力をつけるために必要なのは文法です。ところが一般に向けた文法問題集はこの区別がついていないのが意外と多く、中にはネイティブに問題を作ってもらって、ひたすら辞書の解説だけを載せているようなものも少なくありません。語彙情報は増えるでしょうが、英語力を土台作りにはさほど貢献しないでしょう。



文法をやるときは、まずこのことをしっかりと意識する必要があります。語彙情報も大事なのですが、語彙情報というのは文法とくらべると膨大なものです。優先順位は当然、文法のほうが先です。文法を先に固めてから、あとで語法を覚えるのが効率的な順番です。



また、問題を解いていてよくあるのは、「なぜ自分の選んだ答えが間違いかわからない」という現象です。解説の不備だと言って良いかもしれませんが、それより、その部分は自分の弱点です。そのまま放っておいて次に進むのはもったいないのです。



そこで、学習英和辞典や『ロイヤル英文法』(旺文社)や『英文法解説』といった厚い文法書で調べるという作業が必要になります。



自分の必要な情報を得るまでには英文法に関してさまざまなことを考えなければなりません。索引でどの項目を引けばいいか、目次でどの章を探せばいいかなど、英文法の全体像からその情報がどのあたりにあるかを考えざるを得ません。そのプロセスが英文法を身につけるのにたいへん有益です。



次回、実際の英文法問題集をいくつか取り上げて、まとめたいと思います。



(この項続く)



【紹介した本】
『ロイヤル英文法』(旺文社)
※長く版が重ねられ、情報量・信頼性とも最高水準です。また、付属の問題集類も充実しています。もっとも手堅い文法書でしょう。

『英文法解説』(金子書房)
※江川泰一郎氏の職人芸で作りあげて文法書です。1991年の出版ですが、随所に斬新な記述が見られ、古さを感じず、読む度に新しい発見があります。


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