「どんな目標があって、現在どのレベルにあって、これまでどういった勉強をしてきて、これからどういった勉強をしていくかで、ベストの本は変わります。また、本には相性があるので、実際に手にしてみないと本当にそれが最適かどうかはわかりません」
私も鈍感なだけではないので、そういった回答が身も蓋もないことは承知してます。「嫌なやつだなあ」と思われるのは知っているのですが、英語学習について知れば知るほど、「ベストの本」がしょせん相対的な問題であることは身にしみてわかってきます。
嫌われるのはわかっていても、そういった答えしかできなくなってきました。
さらに嫌われることを追加することあります。「英文法をいくらやっても英語力はさほど伸びません。伸ばしたかったら英語をたくさん読むことです。ただし、英文法がきちんとできているかどうかで、その後の伸び方が全く変わってきます」
これを、私はおそらく数百回言っています。
しかし、このことを認識しておかないと、学習の途中で「文法やっても伸びないぞ!」となって、挫折しがちになります。
なお、問題集選びにおいては、第一印象というか、インスピレーションというか、直感的に「これが良さそう」と感じて、実際に自分にぴったりであることがままあります。いわば「一目ぼれ」ですが、そういったことも重要視すべきだと思います。本に愛着があると、それだけその本から学べることが大きくなるものです。
それでも、大まかな指針はないよりあったほうがいいでしょうから、とりあえず自分が考えるものを示しておきたいと思います。
【英文法が苦手な人】
英文法は中学英語で7割が完成します。高校で学ぶのはその残りです。とうぜん、中学校で学ぶことは英語力の土台になるので、たいへん大事です。逆に言うと、そこが抜け落ちていると、いくら量を重ねても力は思ったほど伸ばせなくなります。
・推薦書(アマゾンへのリンク)
『高校これでわかる基礎英語―基礎からのシグマベスト』
『総合英語Forest』
※中学英語はある程度理解できているという学習者が、高校基礎から積み上げていくための参考書です。読みやすいけれど分厚いので、忍耐力が全くない方は向いていません。
【予備校経験のない進学校出身者】
学校の勉強だけで大学受験を乗り切ったひとは、その延長で勉強したほうが効率は高まります。旺文社や文英堂などで出版されている本に良書があります。
・推薦書
『基礎からよくわかる英文法問題集』
【予備校経験のある人(予備校講師の書いた参考書の学習者を含む)】
予備校にもいろいろありますが、基本的には構文についてきちんとやっているはずなので、「構文」を含む問題集をやると効果的です。
・推薦書
『Next Stage英文法・語法問題』
その他、「伊藤和夫メソッド」における問題集があります(『英文法のナビゲーター』『新・英文法頻出問題演習』)。伊藤氏の方法論を最も評価していますが、ここまでさんざん語ってきているので、省略します。
中・上級者は「この英文のどこが間違いかを指摘せよ」という正誤問題で勉強すると効果があるのですが、これについてはまだ良い問題集を見たことがありません。以前のTOEICの問題形式にあるので、一世代前のTOEIC問題集を探すといいかもしれません。
繰り返しますが、ここで紹介したものがベストということではありません。これらの本を基準に、もっと自分に向いたものがないか探すという心構えのほうが良い本と巡り会えると思います。
(この項終わり)
![ネイティブ発想でやりなおし英文法-リンク](https://stat001.ameba.jp/user_images/20091014/20/ligualand/06/d6/g/t01500060_0150006010276234399.gif?caw=800)
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