大学受験や資格試験ではしばしば文法問題が問われます。
それに対して、「英語が読み書きできれば文法力なんて試す必要はない」という考え方があります。これは理想論として正しいのですが、ただし、現実的ではありません。
文法問題には目的が大きく2つあります。
1.正しく読み書くできる力があるかどうかを試す。
2.その人の英語の潜在能力を試す。
1は説明するまでもないでしょう。
たとえば、文法的なことがわかっていないと、自分の書いた英文が正しいかどうかを判断することができません。文法的に間違っている英文は、たいていの場合間違っています(へんな言い方ですが、無理に反論しようと思えばできないことはないので、ちょっと濁しておきます)。
2は便宜上の問題です。
本当に英語力を調べたければ、英字新聞からまるまる論説記事をどんど引いてきて、「次の英文を読んで100語で内容を要約せよ」といった問題を出せばすんでしまいます。しかし、大学受験生などとこんな問題を出されても、そこまでの力がついているひとはまれなので、ほとんどのひとが解けないはずです。
そこで、文法力を試すことで、その人は大学に入って英語を読んでいけば力が伸ばせる土台があるかどうかを調べるわけです。文法力があれば訓練で読めるようになりますが、文法力もないのであればまだ訓練するレベルまで達していないと判断されます。
大学受験では2をかなり重視しているので、毎年、莫大な量の文法問題が作られています。そのため、文法問題が異常発達しています。
予備校などでは学習者がどういった分野に弱く、どういったところが盲点になっているかがすでに分析されています。「初級者に問うべき問題」「中級者に問うべき問題」などがうまく整理されているので、大学受験用の問題集はかなりよくできています。
では、英文法はどのように勉強していけば効率がいいのでしょうか。文法問題を学習素材として有効に使えばいいのです。
続きます。
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