160億円を設けた競馬予想プログラム会社の話が色々なブロガーさんのところで話題になっていますが、私は結構簡単な原理で成り立っていたと思っています。
例えば、先週の東京と京都の結果を見て下さい。
東京(土曜)
1番人気が3着以内:12R中8R
2番人気が3着以内:12R中10R
東京(日曜)
1番人気が3着以内:12R中7R
2番人気が3着以内:12R中6R
京都(土曜)
1番人気が3着以内:12R中10R
2番人気が3着以内:12R中3R
京都(日曜)
1番人気が3着以内:12R中5R
2番人気が3着以内:12R中8R
誰もが良く知っている事実だと思いますが、競馬では、基本的には1・2番人気の複勝率が高いのです(1番人気の複勝率が65%。2番人気の馬の複勝率が50%。おおむね、そんな数字だったと思います)。
ですから、1・2番人気の馬のどちらかを軸に3連単を全通り買えば、大抵のレースは当たります。例えば、土曜の京都の場合、第6R以外は1or2番人気の馬が必ず復習圏内に来ています。
問題は、律儀に毎回全通り均等配分で買うとマイナスになること。
これは、多くのブロガーさんが指摘しているところです。
で、多くの方が、ここで、どのように配分等を変えたのかについて考えを巡らせているのです。
そこで、プログラムの重要性が出てくるのだと思います。
オッズを取り出して、オッズに応じて資金を配分して馬券を買う。
この配分の際に、細やかに配分することが肝だと思います。そして、この部分でプログラムを組んで、高速に演算していたということでしょう。
そして、細やかに配分して馬券を購入するためには、一度に多額の資金を動かせる財力が必要なのです。それこそ、100円しか買わない馬券から、数十万円を買う馬券まで。細やかに配分することで、リスクヘッジしていたのではないかと思います。
こうすれば、1番人気か2番人気の馬が複勝圏内に来たレースは的中し、1レースとしては少額でも、確実にプラスを積み重ねていける。
さらに言うと、1番人気軸の馬券と2番人気軸の馬券について、オッズを比較して、どちらのケースでもプラスになるような資金配分をオッズに応じてしていたはずです。
あるいは、さらなるリスクヘッジのために、3番人気軸の馬券も購入したのかもしません。
そして、演算をしたときに、プラスにすることが出来ないようなオッズ分布だったときに、購入を見送っていたのではないかと思います。
血統だとかいったデータは、後付けのような気がしてなりません。
もうひとつ重要なのは、継続すること。
先週の結果を見てもわかるように、1・2番人気の馬が複勝圏内に、あまり来ない日もあります。
ですが、年間を通して見れば、複勝率は高いのです。ですから、連続して負けても、常に「必勝法」で買い続ける。これが重要なのです。ですから、やはり相応の資金力は必要です。
以上、簡単に考えてみましたが、一競馬ファンでは構想は出来ても、実現しない必勝法であることには変わりなさそうです。
インサイダー情報を入手出来る人が組織にいたとか、血統論に詳しい人がいたとか、レース分析に長けた人がいたとか、色々と憶測を呼んでいますが、基本的には、彼らは計算のアルゴリズムを上手く組んでプログラミングした。そして、そのプログラムに機械的に毎レースのオッズを投げ込んで、出て来た結果通りに、せっせとWINSで馬券を購入していた。
それだけだと思います。
競馬もあくまで数学の世界のこととして彼らは捉えていたに違いありません。
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だから、競馬の本だけでなく、数学、特にアルゴリズムの勉強もする必要があるのではないかと思います。