ジプレキサのジェネリックが著しく安価な理由 | kyupinの日記 気が向けば更新

ジプレキサのジェネリックが著しく安価な理由

まもなくジプレキサのジェネリックが発売される予定だが、ジプレキサは元々の薬価が高いこともあり、かなり多くの会社が発売するようである。

近年はジェネリックは以前より安価な薬価が設定されるようになった(%的に)。

ジプレキサに関しては、新薬創出・適応外薬解消等促進加算などのプレミアム部分が考慮されないため、極端に低い薬価になりそうである。たぶん31%~32%くらいと3分の1以下になるらしい。

ここでいう新薬創出・適応外薬解消等促進加算とは、簡単に言うと、国が製薬会社に適応外薬等の開発を要請し、その代わりに薬価引き下げを猶予すると言ったものである。この制度はジェネリックが発売されるまでに限られるので、ジェネリックが発売されるとその部分が一気に剥げ落ち、本来の基準が下げられた薬価から引き下げが行われる。

ジェネリックはどの会社もオランザピンという商品名になると思うが、新しく20㎎錠や1.25㎎錠も剤型追加して発売する会社もある。(例:共和薬品)。

また会社によると、従来のまま20㎎錠や1.25㎎錠を発売しない会社もある。(例:Meiji Seika)。

たいていの会社は、ジプレキサザイディスという用語は特許の関係で使えないが、OD錠も発売予定である。

このように先発品では発売されなかった剤型がジェネリック発売の際に追加されるのはとても良いことだと思う。

このようなことができるのもジェネリックメーカーには開発費がかかっていないことも大きい。先発品メーカーは、ジェネリックへの移行が迫っている時期に新しい生産ラインを作るのは見合わないんだと思う。

なお、ジェネリックのオランザピンの効能効果は、先発品と全く同じだったのは少し驚いた。

一般に新しいジェネリックが発売される際、先発品に比べ効能効果の範囲が狭いことが多い。

つまり、今回のオランザピンは、「双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善」にも処方可能とされている。

参考
向精神薬の剤型についての考察
エビリファイの1.5㎎の剤型