デパケンR(その2) | kyupinの日記 気が向けば更新

デパケンR(その2)

以前、バルプロ酸は他医薬品の溶解剤として使用されていたらしい。元溶解剤が、これほど良い薬として多く処方されるようになることは、そうないだろうと思う。バルプロ酸は多くのジェネリックがあると書いたが、バレリンとハイセレニンはどうもジェネリックのように感じないのよね。バレリンは大日本住友製薬、ハイセレニンはオルガノンという一応一流の製薬会社から販売されている。この2つは僕が精神科医になった時には既にあったのもある。

ジェネリックの薬価を検証してみよう。一応200mg錠で比較。(単位円、2006年)

デパケン    18.20
バレリン    14.00
ハイセレニン  14.00
エピレナート  12.40
エスダブル    6.40   
サノテン     6.40
セボトボル    6.40


最後の3つは極端に安い。1日600mg服用しても、20円もかからないなんて・・ エピレナートはどうも中途半端な薬価であるが、これは三共も扱っているのもあるかと思うが、多分、ジェネリックでもかなり発売が早かったのだろうと思う。一般に、ジェネリックは安いほどボロい薬品と言うわけではない。これは知っておいてほしい。後発品が出始めると、最初、正規品の値段の70~80%くらいで薬価が決められる。この時はたぶん、横並びなんだと思う。10品目とかある程度、数が増えてきたら、更に70~80%くらいで次なる薬価が決まる。この70~80%というのはもう少し厳密なのかもしれないが僕は詳しくない。つまり、遅く発売されたジェネリックほど安くなっていく。

ただ、販売の過程で多く売りたいがために大安売りをすると、ペナルティがついて次ぎの薬価改訂で薬価が安く決められる。こういうペナルティは正規品でもありうる。(併売で薬価が違う場合など) 体力が弱い会社のジェネリックは薬価差益が大きくなるように営業するため、だんだん薬価が下げられる構造になっている。

参考
ジェネリックの考え方
リーマス
新薬の採用について